「空室対策を提案しない」管理会社は意外と多いようです。
提案したくても「何を提案すればいいのか」分からないのかもしれません。
20年以上前だったら、何もしなくても満室に近い状態を維持できていましたから、このころの賃貸管理には「オーナーへの空室対策提案力」は、それほど重要視されていなかったでしょう。
でも現在は、管理会社に最も求められている能力なのですが、すべての管理会社が「身に付ける」ことができたワケではないのです。
現場でよく目にする光景ですが・・・・
提案しない管理会社というは、一度オーナーに提案して断られると二度目はなかなか提案しません。
断ったオーナーも、退去して間がない時なので「しばらく、このままで募集を頑張ってほしい」という気持ちで提案を断っただけなので、数ヶ月も「決まらない」ときは、そろそろ「なにか」提案してほしいと思うはずです。
でも、管理会社は「何も言ってこない」のです。一回のオーナーの拒否で諦めてしまうのですね。
「家賃を下げる」と言えばオーナーに「いい顔」はしてもらえないのは当然です。
「お金をかけましょう」と言っても同じことです。
でも病気のときに、苦い薬も飲まず、痛い注射もせずに治すのは時間がかかるでしょう。
患者が「いい顔」しなくても最善の処方をしなければ、病状は悪化してしまいます。
だから、賃貸管理会社とは「オーナーに提案させていただく」仕事でもあるのです(提案なんて「生意気」ですが・・・)。
空室対策については「空室対策実践塾」で連載しているので詳しくは触れないでおきますが、空室を埋めるための提案は1つだけではありません。
管理会社が全力で募集するのは「当たり前」のことですが、そのうえで、「家賃を下げる」とか「物件にお金をかける」という選択肢があります。
このままの状態で「1~2ヶ月の家賃サービスをする」という提案も、近隣業者への「褒美」を増やすという手段もあります。
まだまだ他にもありますが、どの方法を選ぶかは「オーナーの考え方」が最優先になります。基本は「どの方法が収益を増やせるか」で考えます。
管理会社の選び方として「オーナーに提案をしているか」という基準は大切なことですね。
そうでなければ「ただの代行屋さん」になってしまいます。そして・・・・
実はもうひとつ、管理会社としてオーナーへの重要な提案があります。
それは「物件のメンテナンス工事の提案」です。この提案も「いい顔」をしてもらえないのですが・・・・。