いよいよ緊急事態宣言が
7つの都府県で出ます。
賃貸業界の対応を考えます。
感染を防ぐには
個人同士の接触を無くすしかない訳ですが、
そのための「外出自粛」には限界があるようです。
いくら言っても出歩く人は
一定人数いるのは仕方ありません。
一方で勤務先が休業しない従業員は
仕方なく交通機関に乗って出勤せざるを得ません。
だから、個人の外出自粛と合わせて
企業や店舗の営業自粛が進まないと
「出勤」という外出を減らせませんよね。
政府が名指しで
営業自粛要請する業種もあり、
反対に生活を守るために営業継続を
お願いする業種もあります。
我が賃貸業界は
どちらに入るのでしょうか?
少なくとも「名指し業種」ではありませんから
自ら規定するしかありません。
賃貸仲介を考えてみます。
この4月初めから5月連休明けまでに
「どうしても住む部屋を探さないと困る」
という人が、どれだけいるでしょうか?
急に転勤を指令されたとか、
ゼロではないかもしれませんが
その数は極端に少ないですよね。
一方で問い合わせはあるでしょう。
外出自粛で時間が空いたときに
「部屋でも探してみるか」
と軽く検索する人はいるでしょうから。
でも、
この時期に不可欠な要望ではありませんね。
であるならば仲介スタッフの
5割から7割くらいは
交代で休んでも大丈夫かもしれません。
実際に仲介業界の友人に聞いたところ、
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コンサル先の上場企業では、
店舗休業、リモートでの反響対応、
場合によってはオンライン内見などで
対応してます。
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賃貸仲介や管理のスタッフを
交代で休ませるという会社もありますよ
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とのことでした。
もしそうなら業界全体で
このマインドを共有して、
この1ヶ月で必要な業務は続ける
そうでない業務はやめる
とメリハリをつけて、
出勤回数を減らす努力をすべきかな
と思います。
なによりも、経営者も含めて
スタッフ全員の感染を防ぐことが
最優先の課題だと思います。
では、賃貸管理はどうでしょうか。
こちらは、
大家さんとの契約関係があるので
休業する訳にはいきませんね。
こんな事態でも管理料売上が減らない、
という強みもあります。
でもスタッフの感染を防ぐ
しいては、
管理物件入居者への感染を防ぐ
大家さんへの感染を防ぐ、
という発想は当然に必要です。
社内で感染が拡がるのも怖いです。
だから、
管理業務の中の他人との接触機会を
なるべく減らす、という発想が必要です。
たとえばクレーム処理も、
平時の時は
「クレームがあったらすぐに現場へ」
と言っていましたが、
この緊急事態では、
・すぐに現場に行かなければならない
・まずは電話やテレビ電話で対応
・後回しで問題ないので納得いただく
というような区分けが決めてあれば
不要不急の現場対応は減らせます。
漏水はすぐに行かなければなりませんが
「音の問題」ならケースによっては
テレビ電話や張り紙・投函などで
初動は置き換えられると思います。
入居者さんの外出自粛が増えると
家族が室内にいる時間が増えるので
平時よりも要望や苦情が増えるでしょう。
今までは起こらなかった音の問題が
新たに発生するかもしれません。
その防衛策として、
あらかじめ張り紙や投函などで
「管理会社から緊急事態宣言時の要請」を
発信しておくのも有効だと思います。
もちろん
「家賃払ってるのに、何言ってんだ」
という人もいますが全員ではありませんね。
この、「すぐ対応」と「あとでもよい」の
線引きを社内で話し合って
決めておくとよいと思います。
テレワークの導入も課題ですね。
・退去立ち会い
・緊急でないクレームの対応
・社内の打ち合わせや報告
・業者への工事内容の説明 など
直接に会わなくても可能な業務は
このテクノロジーを活用すべきです。
賃貸仲介でも、
内見やお申し込み受付などは
テレワークで可能でしょう。
これはコロナ騒動の後にも
業務効率化に必ず役立ちますから
この時期に社内に根付かせてください。
テレワークで在宅勤務が
可能な管理業務もあります。
パソコンとネットが使えれば
出来る作業です。
これらは出来るだけ
在宅勤務に切り替えるべきです。
このような工夫によって
スタッフの出勤回数と
他人との接触機会を減らすことが
この1ヶ月の重要なテーマなのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、
経営者を含めて
スタッフの感染を防ぐことが第一です。
さらに、
管理物件入居者への感染を防ぐ
大家さんへの感染を防ぐ、
社内で感染が拡がるのを防ぐことが
この緊急事態宣言期間の
最優先課題ではないでしょうか。