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管理会社の上手な選び方「入居者募集編」

オーナー様が管理会社に賃貸管理を依頼するとしたら、そのメリットは何でしょうか。

大きく5つに分類してみましょう。

①入居者募集
さすがに、オーナー様ご自身では入居者さんを募集するのは難しいですね。
このメリットの中には、退去の立ち会いと原状回復工事の手配、新しい借主の入居審査と保証会社や連帯保証人との保証契約までが含まれます。
これらが円滑に進むことによって、賃貸経営にとって最も重要な賃料収入が確保されるのです。

②建物設備のメンテナンス
長ければ40年以上にわたる賃貸経営の中で行うメンテナンス工事は、専門的な経験と知識の元で行われれば、建物の寿命を延ばし、余分な工事費の負担を避け、稼働率の高い経営が可能になります。

③トラブル・クレームへの対応
賃貸管理を管理会社に依頼することによって、わずらわしいクレームやトラブルから解放されます。
クレームの少ない賃貸住宅とは「借主が暮らしやすい住まい」ということですから、必然として空室の少ない賃貸経営に結びつくはずです。

④役立つ情報の提供と提案
賃貸経営には様々な知識(新しい税制や税金)や情報(地域の賃貸情勢や借主の動向など)が必要ですが、折に触れて、これらが管理会社からもたらされます。
そして、収益を確保するための提案がされるのは、オーナーに心強いのではないでしょうか。

⑤煩わしい作業からの解放
上記以外にも賃貸経営には多くの細かな作業が存在しますが、管理を依頼することによって、それらの煩わしさから解放されて、オーナーご自身の(お仕事や趣味や余暇のための)時間を有効に使うことができます。
これらのメリットは、それぞれが繋がり合って、結果的に「稼働率が高く」「収益を確保できる」という付加価値をオーナーにもたらすべきものです。
このような管理会社を選びたいものですね。

ところで上記の5つのメリットは、まるでパンフレットに掲載されているような文章ですが、実はどこの管理会社でも、管理メニューと題して同じような説明がされていて、その差が分かりません。
表面的に飾られた表現では「本当にオーナーの役に立てる賃貸管理」かどうか判別がつきません。

そこで今回から5回に分けて、この「5つのメリット」を検証していきたいと思います。
ぜひ、オーナー様の今後の「いい管理会社選び」のご参考にしてください。
第1回目は「入居者募集」がもたらすメリットです。

いい管理会社は「ただ募集すればよい」とは考えません。
「より早く、いい借主を、いい条件で」募集しようと考えます。
オーナー様の期待も同じでしょう。
特に「早く」が一番重要ですね。
オーナー様としては空室期間をなるべく「短くしたい」と誰もが願います。
空室が長引くと、他の入居者も不安になりますから、「空室が空室を呼ぶ」という連鎖反応が起きては大変です。

いい管理会社は、部屋が空いてから次の借主が決まるまでの期間に「目標」を定めます。
たとえば3ヶ月とか、4ヶ月とかです。
もちろん、すべてが目標通りには進みませんが、「部屋を決めるための目安」を持つか持たないかは、大きな違いです。

仮に「3ヶ月以内に決める目標」を掲げているとすれば、
・現状の賃料が維持できるか
・原状回復工事だけで大丈夫か 等を経験とデータを基に検証します。
必要であれば、エアコン等の新しい設備の設置や、アクセントクロスが選べる、などのサービスや、入居条件の変更をオーナー様に提案することも覚悟するでしょう。
すべては「3ヶ月以内の決める」ことを優先させたいからです。

退去連絡が入って1日か2日以内にはオーナー様の了解を得て、募集条件を決定したいと考えます。
ここで貴重な時間をロスするワケにはいきません。

募集条件が決まったら、インターネット(ホームページ、ブログなど)、協力業者への応援要請、現地看板、店頭表示、その他の広告掲載等を通じて、全力の募集活動に入ります。
では、いい管理会社の募集活動を検証してみましょう。

まずはインターネット。オーナー様がチェックする方法は比較的カンタンです。
ご本人が、ご本人の空室を探すお客様に成りきって、インターネットで検索してみるのです。
可能ならパソコンだけでなくスマートフォンも試してください。
どれだけのサイトが、見やすく分かりやすく、オーナー様の空室の特徴を伝えられているか。これがチェックしたいポイントです。

管理会社のホームページだけではなく、多くのサイトに掲載されている方が、多くのお客様の目に触れる機会が増します。
写真の枚数や質も大事なポイントです。
ぜひ、一度チェックしてみてください。

つぎに協力業者への応援要請です。
「3ヶ月以内に」という目標を掲げているのでしたら、募集条件が確定したらすぐに、お客様を紹介をしてくれる不動産業者へ募集情報を公開するでしょう。
「最初の1~2ヶ月は自社だけで募集」などという方針はとらないはずですね。

最後に「お部屋のあり方」です。オーナー様のお部屋を「借りるかどうか」検討するお客様を案内するときは、できるだけ、いい状態で見ていただきたいはずです。
さすがに、毎日 空気を入れ換えて掃除をするような「最高の状態」を維持し続けるのは難しいですが、定期的な見回りは必要です。
いい管理会社なら、募集活動に当然のように組み込まれているでしょう。
オーナー様がお近くにお住まいの場合など、可能ならば協力をお願いすることもあるかもしれません。

どこの管理会社でも、賃貸管理のメニューとして必ず説明される「入居者募集」ですが、その具体的な行動となると千差万別です。
なにより、「稼働率を高くする」「収益を確保する」という目的が、募集活動の一番上に掲げられているような「いい賃貸管理」をお選びください。

次回は「建物設備のメンテナンス」について、賃貸管理からオーナー様が得られるメリットを検証いたします。

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