2014年の繁忙期です。
これから3月初旬までが繁忙期となりますが、この期間のオーナーの目標はズバリ「満室」にすること。
そして「いい借主さん」と巡り会うことでしょう。
繁忙期は、部屋を探す人が多い反面、募集しているライバル物件も多くなります。
しかも2か月間の短期勝負です。この間に「必ず満室にする」ための準備を整えてください。
インターネットで見つけてもらう
まずは募集中の部屋を、インターネット情報の中からお客様に「見つけてもらう」ことが第一。
「ただ掲載している」だけではダメです。一度、お客様になったつもりで、ご自分のお部屋を探してみてください。簡単に見つかるでしょうか。
お部屋を探しているお客様と、オーナーのお部屋が巡り会うためには「3つのステップ」を超える必要があります。
ひとつめは「一覧表示される」ことです。
最初にお客様は細かな条件設定で探し、その条件に合うお部屋だけしか一覧表示されません。
まずは、オーナーのお部屋が、その中に含まれなければなりません。
そのためには、たとえば家賃設定なら、60000円より59000円の方が「表示されやすい」でしょう。
「礼金・敷金ゼロ」「フリーレント」などの初期費用や、「エアコンつき」「インターネット無料」「追い炊き機能」「TV付きインタホン」などの設備面など、今からでも間に合う対策があるなら、検討してはいかがでしょうか。
これが「ひとつめのステップ」です。
次に「一覧の中から選ばれる」必要があります。
選ばれて、オーナーのお部屋の詳細な画面を見ていただきたいのです。
選ばれやすいのは、「写真の枚数が多い」「動画がある」「一覧に表示されている写真が目立つ」「一覧の上位に表示される」などの要素です。
募集を依頼されている者の「腕の見せ所」となります。これが「2つめのステップ」です。
最後に、詳細の画面から「問い合わせしていただく」ことです。
せっかくお客様が、オーナーのお部屋に辿り着いたのですから、問い合わせや「内見の予約」に誘導したいのです。
ここでは、オーナーのお部屋の特徴(入居条件や人気設備や無料のサービスなど)が一瞬で伝わるような、写真や間取図や文章が用意されているかどうかが、結果を左右します。
オーナーのお部屋はいかがでしょうか。
お客様を連れてきてもらう
お部屋をお客様に紹介するのが、管理や募集依頼している会社だけでは、2か月の短期勝負では不利になります。
地元の多くの仲介会社に、オーナーのお部屋を紹介して、お客様を連れてきてもらう方が有利です。
管理や募集依頼している会社から地元の仲介会社に、情報が「行き渡っている」かどうかも重要ですね。
お部屋を見て気に入っていただく
内見に訪れたお客様は、外観を見て、通路を歩いて、そして部屋に至ります。
部屋に辿り着くまでの間が、汚れていたり乱れていたりすると、印象が大きく下がります。
外観や通路に大きな費用や手間をかけるのではなく、マイナスポイントとなるものを、出来る限り排除しておきましょう。
そして室内に入りますが、まずは第一印象がとても大切です。
少し費用がかかるかもしれませんが、簡単な家具をセットしたり、照明器具やカーテンを付けると見栄えが大きく違います。
無地のクロスが多い中で、色や柄のあるアクセントクロスが壁を覆っていれば、お客様に大きなインパクトを与えることができます。
オーナーからの「ウエルカムメッセージ」なども効果大です。
せっかく見に来てくれたのですから、「気に入っていただくための工夫」を、出来る限りしたいものです。
条件交渉への対応を決めておく
最近は、気に入ったお部屋に対して条件交渉をしてくるお客様が多くなりました。
この条件交渉に応じるかどうかはオーナー様次第です。
ただ、条件交渉に対して、どのように対処すべきかを決めておくべきです。
たとえば「家賃を少し下げて欲しい」という交渉に対しては、「礼金を1か月分少なくする」「家賃を1か月フリーレントにする」などの条件で応じることができます。
仮に家賃が72000円で、入居期間が3年間と想定した場合、家賃を2000円下げるのと、最初の1か月をフリーレントにするのと、3年間のオーナーの収入は同じ額になります。
礼金を1か月分少なくするのも同じです。家賃を下げて契約するより、こちらのほうが他の入居者への影響が少なく済みますね。
または、エアコン、TV付きインタホン、洗浄機能付き便座等の人気設備をセットで付ける、という条件を出すのはどうでしょうか。
出費は72000円を超えますが、その分はオーナーの資産が増えるのですから、収入を減らすよりいい作戦だと思います。
インターネット料金を無料(オーナー負担)にする、という条件もありますね。
条件交渉を繰り出すお客様には、その場で結論を出さないと「取り逃がしてしまう」ことがあります。
「オーナーに相談しておきますので」と言って結論を後日にすると気が変わってしまうのです。
その場で、入居申込受付まで一気に済ませて、申込みを確実にしたいものです。
条件交渉に応じるか応じないか、応じるなら「どのように」応じるか、ある程度の範囲が、あらかじめ決まっていると、営業スタッフは的確に対処しやすくなります。
お客様を「逃す」ことはありません。
入居者の退室を早く知る
1月~3月の繁忙期は、お部屋を探す人も多い反面、退室する人も多くなります。
繁忙期後の3月末に満室を実現するためには、いま空いている部屋と、これから退室する部屋の両方を決める必要があります。
そのために、「退室予定」を早めに知っておくことが重要ですね。
借主が学生で、2年生か4年生なら、住み替えの可能性があるので事前に聞いておくべきです。
特に「3月下旬の退室」は、繁忙期内の募集期間が短くなるので、なるべく避けたいところです。
借主の退室時期を変えていただくのは難しいですが、3日でも5日でもいいので「早めの退室」をお願いすべきでしょう。
期間限定のキャンペーン
業界新聞の記事で、「2月中に申し込まれた方は〇〇のサービスをします」という、期間限定のキャンペーンを実施しているオーナーが紹介されていました。
〇〇のところは「1か月のフリーレント」だったり「エアコン」だったりするのでしょう。
繁忙期のお客様は「3月までに決めたい」という事情の方が多いので、このような「決断を急がせる仕掛け」は効果がありそうです。
繁忙期の2か月余りは特別な期間です。
お部屋を探すお客様が増えるので「家賃が高めでも決まるだろう」というものではありません。
募集するライバルも増えますから、この短い期間にいかにアピールして「見つけて選んでもらうか」が課題となります。
そのための「あらゆる」アドバイスをしてくれるパートナーをお選びください。