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リフォーム提案の「目的と効果」

本日はオーナーに提案するリフォームの「目的と効果」を明確にして、
オーナーから快く了承を得ましょう、  というお話です。

それにしても、仲介会社やポータルサイトのテレビCMが多く流れてますね。
あなたの広告(特にネット)はいかがですか?

退去時のリフォームには、少なくとも二通りありますよね。
ひとつは原状回復のためのリフォームです。
入居時の状態に戻すために行う工事ですが、完全に元に戻すワケではありません。
戻しているのは、壁クロス、畳、襖、くらいのもの。
そしてルームクリーニング・・・。
たまに、フローリングの補修や、天井クロスやCFシートの貼り換えがある程度です。

この原状回復リフォームだけを繰り返していたら、
あなたが管理している物件の商品価値は市場の相場以上に低下していきます。
原状回復リフォームで修復されない個所が、どんどん劣化していくからです。

退去時にはもうひとつ、
「グレードアップさせるための」リフォームが必要です。

この「グレードアップのためのリフォーム」はさらに、
「目的と効果」によってふたつに分類されます。
ひとつは「新しさを取り戻すためのリフォーム」、
もうひとつは「ライバル物件に差をつけるためのリフォーム」です。

この違いを理解して、
そして意識しながら、
オーナーに提案していく必要があります。
提案する側が理解・意識できていないと、オーナーの説得力に欠くからです。

もう少し詳しく説明しましょう。

「新しさを取り戻すためのリフォーム」とはどんなものか。

たとえば木製部分。
窓枠とか敷居とかドア・扉・戸など・・・
この部分の表面や角の部分が、傷んだり、剥げたり、変色したり、してきます。

プラスチック部分も、欠けたり変色したり、しますね。

ドアや扉の取っ手やノブや、
蛇口やシャワーヘッド・・・
キッチンの収納扉の表面 などなど
経年と使用によって劣化していきます。

内見時に、女性だったらキッチンの扉を開けますよね(男は無頓着ですが)。
そこに見えるのは「カビで薄汚れたベニヤ板」だったり、
変色したり欠けている「包丁受け」や錆びた「S字パイプ」だったりするでしょう。
それだけで「ここはイヤだな」と思うかもしれません。

照明器具も、
10年も経てば、デザインや機能も古いし、表面も焼けて変色してきます。

キッチン・トイレ・洗面室のCFシートも細かな傷や変色が目立ちます。
(あー、ひとつひとつ挙げていくとキリがない・・・)

これらは通常の原状回復リフォームでは「見逃され」ていますよね。
なんとなく「古さ」を感じさせてしまう原因になっています。

その「古さ」を野放しにしてはいけません。
あなたの管理物件が築5年を過ぎたくらいから注意が必要です。
オーナーに「新しさを取り戻すためのリフォーム」を提案していくべきです。

「5年は早すぎる」と思うかも知れませんが、
この頃から先手をうって「目を光らせる」べきです。
問題がなければ先に延ばせばいいのですから。

実際に我が家のサッシ周りの木製部分は、
築5年でペンキが剥げ、少し腐食し始めたので塗り直しました。
(費用をケチりすぎて“手抜き”されたいとう噂もありますが)

では具体的にどのように行うのか、
いまも現場にいるあなたの方が詳しいでしょう。

木製部分ならペンキやオイルステンで塗り替え。
プラスチック部分は取り替え。
金具の部分は「入念に磨く」か取り替える。
キッチンの収納扉は“塩ビ製化粧シート”を貼る。
※塩ビ製化粧シート=スリーエムでは「ダイノックシート」と名付けているようです。
キッチンのシンク下の収納部分のベニヤ板にはペンキを塗る。

これらのリフォームは「ある時突然」一気に実施するのではなく、
退去のたびにコツコツと行っていくのが「ミソ」です。
費用も家賃の1ヶ月以内に抑えればオーナーも承諾しやすいはずです。
そのとき、
リフォームの「目的と効果」を説明することが、説得のカギです。

そう、
「原状回復リフォームだけでは“見逃されて”きた箇所が劣化しています。
目立ち始めたところから修復したいと思います。
そうすれば、お客様が何となく感じる「古さ」を払拭することができます。」
このように説明すればいいですね。

もうひとつは「ライバル物件に差をつけるためのリフォーム」です。

同じエリアに、
同じ時期に、
同じタイプのライバル物件が多く募集中になっていますよね。
それらのライバルに「どのような」差を付けることができるかが勝負です。

たとえば和室。
和室を洋室に変更するという選択肢ありますが、
この方法は「差をつける」ことにはなりませんね。
どこもかしこも「やっている」からです。
二部屋とも洋室の2DKや2LDKは珍しくなくなりました。

オーナーに投資を提案するときには、
「このリフォームはライバルと差が付くか?」が大切な判断基準です。
同じような物件は供給過剰なのは明白ですから。
そうでないと単なる「自己満足のリフォーム提案」になってしまうでしょう。
(言い過ぎてます?)

でも和室の場合、
「琉球畳」や「カラー畳」なら珍しいのではないでしょうか。
畳縁(ふち)を豪華にしてみるのも「あり」ではないでしょうか。
襖(ふすま)も「有り勝ち」な模様でなく洋風を用いるとか、
昔からある日本古来の色(茜色、江戸紫、桔梗など)を用いるとか、
木部を濃いめのオイルステンで全て覆ってしまうとか、
天井材や照明器具に凝るのも「あり」ではないでしょうか。

“ジャパニーズモダン”という用語を調べると、
「現代の工芸・室内装飾の分野において、伝統的な日本のデザインを要素として用いた作品」というような説明がされています。
「まさに」という感じですが、参考になるフレーズだと思います。
和室は決して「嫌われている」のではありません。

古さの目立つキッチンセットの化粧面には、
「真っ赤な塩ビ製化粧シート」を貼って化粧直しすると個性的になります。
(もちろんバランスとセンスは重要ですね)

ユニットバスの壁の一面だけ、
「木目の塩ビ製化粧シート」を貼って大型のミラーを取り付けた事例が、ネット上で紹介されていました。
ホテルの浴室のような豪華の印象でした。

広い壁は家具を置くスペースとしても重要ですが、
様々なアイディアを試してみるキャンパスのようなものだと思います。
稼働式棚を取り付けるとか、
ポスターが自由に飾れるピクチャーレールを取り付けるとか。
※ピクチャーレールはアマゾンで2メートル3000円で売っています。

キーワードは「ライバルと差がつくかどうか」です。
そして「投資に見合うかどうか」です。
決して「お金をかける」方法だけが、このリフォームの提案ではありませんよね。

競争力を失いつつある物件には、
退去のたびに、
「ライバル物件に差をつけるためのリフォーム」を考えるべきです。
あなたのアイディアを実現すべきです。

あなたがプロパティマネジメントを行っているなら、
あるいは目指しているなら、
その目的は「オーナーの収益改善に貢献すること」でしょう。

そのために「リフォーム提案」は必須です。

オーナーに了承をいただけるカギは、
そのリフォームの「目的と効果」が明確に説明できることです。
その前にあなたが「目的と効果」に納得していることなのです。

あなたが行っている「リフォーム提案」は、
あなたにとってもオーナーにとっても「明確」ですか?

 

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