「まんべんなくさん」の共通点の3つめは、
【再来と再案内が少ない】ということです。
もし彼が「即決型」の営業スタイルなら、再来が少ないのは仕方ないです。
再来させたくても「見込み客」は残っていないのですから。
でも「まんべんなくさん」ですから、
「ほとんど即決で決まる」ような営業は出来ていないはずです。
再来がどれくらい少ないかというと、
新規20件に対して再来が10件以下だったりします。
悪いときは5~6件くらいです。
明らかに再来が少なすぎますよね。
「追客している?」と当然の質問を投げかけます。
「もちろん追客してます」
「ではなぜ再来が少ない?」
この質問に対して「まんべんなくさん」は、
「連絡がとれないのです」と答えました。
なぜ、見込み客と連絡がとれないのでしょうか・・・
再来が少ない理由は、まず「追客をしていないから」です。
追客しているのに再来してもらえないなら、
「お客様から頼りにされていないから」でしょう。
お客様が数十分の接客の末に、
「このスタッフさんでは、いい物件を紹介してもらえそうもない」と判断したのです。
「まんべんなくさん」が連絡しても、
電話に出てくれない、留守録しても返してくれないのは、そんな理由からです。
希望条件の三要素(予算、間取り、場所)だけ聞いて、あとは物件を押し付けているのかもしれません。
お客様の疑問にも「ピントはずれ」の受け答えをしているのかもしれません。
自信のない素振りをお客様が不安に思われたのかもしれませんね。
もうひとつ、再来の少ない理由がありました。
4つめの共通点は、
【初回案内ができていない】ということです。
新規10件に対して案内できているのが5件くらいなのです。
初回案内とは、
来店したお客様を「その日のうちに」ご案内すること。
夜のご来店や、物元業者さんが定休日のときは、
後日の案内の約束ができて、それが実行されれば「初回案内」とカウントします。
それならば「初回案内率100%」は不可能ではありません。
悪くても80%以上は案内しなければダメですよ。
「まんべんなくさん」は50%を切るときもあるのです。
「案内できなかった残りのお客様はどうするの?」と聞くと、
「追客して再来していただきます」と答えます。
目の前にいるお客様を案内できないのに、
どうして、家に帰ったお客様をもう一度呼び出して案内できる、と思うのでしょう。
「まんべんなくさん」は、変なところが楽観的です。
案内できずに帰したら、再来に応じてくれる可能性が極端に下がります。
必要な人間関係が出来ていないのですから。
初回案内ができなかったお客様を再来で呼べるワケがない、と思いませんか。
希望に近い物件が探せなかったり、
内見に誘っても「今日は図面だけ・・」と言われたとき、
案内することを簡単に諦めてしまいます。
でも追客すれば「応じてくれるのではないか」と期待するのです。
目の前の現実から逃げるのに、未来に対しては楽観的な「まんべんなくさん」です。
初回案内は少なくとも80%以上、できるかぎり100%を目指すべきです。
あなたは大丈夫ですよね。
カウントしてみてください。
初回案内を100%にするためには、
・物件をよく見て知っていること
・希望条件を広げて聞くこと
・初回案内100%に拘(こだわ)ること
・現地に行くのは当然という意識で接すること
などです。
「物件にご案内します」ではなくて、
「街や周辺環境を見に行きましょう」と言う手もありますよね。
「まんべんなくさん」は、
初回案内も少なく、
必然的に再来も少ないのです。
このあとも「まんべんなくさん」の共通点が続きます。