大げさかもしれませんが、
あなたの賃貸管理の「コンセプト」を明確にしてください。
あなたの賃貸管理はオーナーに「何をもたらすか」ということです。
これは結構、大事なことだと思います。
ほとんどの管理会社さんが、何も考えないで、管理を始めて、そして続けています。
だから単なる「オーナーの代行業」になっています。
コンセプトを明確にしたら、どんなとき役立つのか?
たとえば、オーナーさんに「当社の管理は」と説明するとき、
コンセプトが明確でないと、
「家賃集金して、督促して、掃除して・・・」みたいな、
ただの「メニュー項目の説明」になってしまいます。
「売れない営業」の典型のようなプレゼンテーションになってしまうでしょう。
オーナーに「どんなメリットがあるか」が説明できないといけませんよね。
あるいは、管理物件内でトラブルが起きたとき、
コンセプトがしっかりしていないと、
とりあえず文句を言う人がいなくなれば解決したことになります。
入居者が諦めてクレームを言うのをやめたら「業務終了」です。
文句の多い入居者にはいつまでも時間を割かされて、
静かに耐えている入居者を無視することになるでしょう。
でも、長く暮らしてもらいたい優良な入居者とは後者の方たちです。
この方たちは、黙って退室してしまいます。
もし、
「オーナーの収益改善に貢献する」というコンセプトなら、
クレームの原因を排除するように動くでしょう。
文句やクレームの多い入居者より、
静かに耐えている入居者にスポットが当たるはずです。
このように、賃貸管理のコンセプトが明確になれば、
「やるべきこと」の優先順位がはっきり見えてきます。
では、どんなコンセプトがいいのでしょうか。
それは、社内で、皆さんで考えてください。
このメルマガでいくつか例を挙げると、それが安易に採用されてしまうかもしれません。
そのコンセプトは「借り物」なので身に付かないですねよ。
だから、ご自分たちで考えてみてください。
そして、『いい管理』をしてください。
いい管理ではありません。
『いい管理』です。
僕の賃貸研修の中で「管理研修」というのがあります。
賃貸管理の具体的な方法を学ぶのが目的の研修です。
もうひとつ「仕入研修」というのがあります。
これは、賃貸管理を「いかに増やすのか」を学ぶのが目的の研修です。
両方とも2日間で、それぞれ13時間くらいのカリキュラムになっています。
最初に参加者に「研修の目的」を伝えるときに、「ラーメン屋さん」を例にして説明しています。
繁盛するラーメン屋さんを経営したければ、
まず「おいしいラーメン」を作ろうとする・・・でしょう。
次に、そのラーメンを知らしめて、沢山のお客様に来てもらおうとしますよね。
「管理研修」は、おいしいラーメンの作り方と提供の仕方を学びます。
「仕入研修」は、店の前に行列を作る方法を学びます。
・・・と説明するのです。
賃貸管理は商品ですから、「おいしいラーメン」であることが基本です。
つまり『いい管理』です。
でも、管理会社さんの多くは、
普通に募集して、
普通に集金して、
普通にトラブル処理しています。
他社に負けない『いい管理』をしよう、という発想はないみたいです。
それで「管理が増えたらいいな」と思っているのです。
そういうラーメン屋さんが繁盛することはありませんよね。
はじめに「賃貸管理は商品である」という認識を持つべきです。
オーナーに賃貸管理を依頼していただくということは、
オーナーに「何かを買ってもらっている」ということです。
カタチはありませんが、あきらかに何かを買っていただいているのです。
であれば、管理させていただけるかどうかは、
『いい管理』か「そうでない管理」かで決まることになります。
賃貸管理をオーナーに説明するときに
「オーナーさん、賃貸収入から5%をください」と言うのと
「5%でオーナーさんの収益を増やします。改善します。」と言うのとでは、全然違いますよね。
「5%をください」と言うのは、工夫のない当たり前の管理です。
「収益を改善します」と言えるのは、
オーナーにメリットをもたらすことを工夫している管理です。
あなたの会社の『いい管理』とは、どのようなものですか?
一度真剣に考えてみることをお勧めします。
最後に・・・・
「うちはすでに『いい管理』を実践している」と思った方は、きっと管理が増え続けていると思います。
そのままドンドン増やしてください。
でも、『いい管理』をしていると思っているのに管理が増えていなかったら、原因は「どこに」あるのでしょうか。
不思議ですね・・・