先週も、賃貸の新人研修を行いました。
年に10回以上開催している研修ですが、
今回のメルマガは、
その研修で新人に「特に」伝えたいと思っていることをピックアップしました。
すでにベテランのあなたには「当たり前」の内容で退屈かもしれません。
初心に返るために、
あるいは新人を指導するために
もし役立つなら、このあともお読みください。
「ネット集客で一番活躍できるのは新人の『あなた達』である」
インターネットからの集客は、ベテランの営業スタッフほど苦手かもしれません。
昔は、駅前立地でフリーのお客様を呼び込むか、
雑誌広告からの電話反響を来店につなげることが「主な集客方法」だったので、
新しいテクノロジーの「ネット集客」に苦手意識を持っているベテランが多いのです。
立地や雑誌を活用していた、ということは、
つまりは「自分の努力や工夫」で集客していたワケではないのです。
お客様が集まる仕組みの上に乗れば、集客は図れていたのです。
でもネット集客は、各自が工夫して努力して成果をあげるものです。
「そのこと」に、ベテランは気付きにくいのではないでしょうか。
結局、「ネットからのお客様は連絡が取りづらいし、契約にもならない」と言い訳をしています。
でも、この業界に入ったばかりの『あなた達』は、そのような先入観がないので、
多くの反響を得て、そこから来店につなげることに活躍してください。
そのために「何をすべきか」という明確な手法は、この業界に確立していません。
だから『あなた達』が見つけ出してください。
私がお願いしているのはシンプルに「3つ」です。
・物件の情報は一時(いっとき)も早く公開すること
・写真を20枚以上掲載すること
・“問い合わせメール”には最低7回はメッセージを返すこと
どれも簡単な原則ですが、簡単には出来ていないようです。
「接客において一番重要なのは『最初の挨拶』である」
お客様の来店から契約にいたるまでには、いくつかのステップがあります。
その中で一番重要なステップは何でしょうか。
多くの人が「物件を説明すること」と思っています。
営業とは「商品を説明して売り込むことだ」と理解しているからです。
でも、それは違います。
一番重要なのは、あなたのイメージを決定づける「最初の挨拶」です。
そして、物件紹介に至るまでのコミュニケーションです。
このステップを「アプローチ」と呼ぶことが多いでしょう。
だから「身だしなみ」をうるさく注意されるのです。
だから「笑顔」や「元気」や「明るさ」を要求されるのです。
だから「知識を学べ」と指示されるのです。
インターネットでの物件探しが当たり前の時代では、物件で差を付けることは難しいです。
どの業者で決めても、お客様にとっては同じです。
だから、最初の出会いで印象を強くして、お客様と「いい関係」になることが重要なのです。
それは、「最初の挨拶」で決まる、と言っても大げさではありません。
「『お客様カード』の全項目を埋めること」
お客様カードを埋めること・・・・
このようにと聞くと「それなら簡単」と思うかもしれません。
でも、簡単ではない・・・・みたいです。
事実、「埋めらていない」人が多いのです。
成績の(まんべんなく)悪いスタッフの「カード」を見ると、空欄が多いことに気づきます。
たとえば「勤務先」や「仕事の内容」が書かれてない(聞けてない)のです。
僕がそのスタッフに
「職業も聞かずに、よく物件を紹介できるね」と言うと、
「別に、仕事のことを聞かなくても、希望条件を聞けば物件は紹介できますよね」
と言い返されます。
だから彼は「審査落ち」が多いのでしょう。
そして、審査落ちの憂き目にあったお客様は、二度と彼の元に戻ってこないのです。
もし、その項目を埋めないで(つまり聞かないで)支障がないなら、
それで満足のいく成績(決定率)が維持できているなら、
「その項目」は不要なのだから「お客様カード」から削除すればいいのです。
お客様カードに用意された各項目は、すべて理由があるはずです。
・「なぜ来店したか」を知って「次のマーケティング」に活かすための項目だったり、
・「連絡がつかない」をなくすために「お客様の都合のいい連絡方法」を知るための項目だったり、
・「審査落ち」を避けるために、お客様の詳しい状況を知るための項目だったり、
・一番重要なのは、お客様の希望条件を「正確に把握」するための項目だったりしているはずです。
ちなみに、希望条件を正確に把握するためには、
質問項目の希望を聞くだけでなく、「現在」と「理由」も聞くことが大事です。
具体的には、たとえば、
「間取り」という質問項目の場合、
「2LDK」という希望を聞くだけで終わりにしないで、
「現在の間取り」を尋ねるのです。
そして「なぜ、2LDKに変えたいのか?」その理由を聞くのです。
そうすれば、お客様の希望条件を立体的に把握することができます。
「お客様カード」が、そのように作られていると都合がいいですね。
このような工夫の蓄積が、現在の「お客様カード」のはずです。
このカードを埋めることが、営業実績のアップにつながる、と信じてください。
ただし、カードを埋めたいからと言って「尋問」になってはダメです。
質問する。
その答えに反応する。あるいは共感する。
そして次の質問をする。
というコミュニケーション術を身に付けてください。
どのように身に付けるか。
日頃の、あらゆる人との会話が、すべて「練習」になります。
ピックアップしたい項目は、まだ「本日の倍」くらいあります。
続きは次回としましょう。