いきなりですが、人生を「3つの時代」に分けて考えてみました。
ひとつめは、
「誕生~25歳までの時代」
一口に言えば成長の時代です。可能性がみなぎっていますね。
ふたつめは、
「26歳~55歳までの時代」
この期間に、生涯収入の大部分を稼ぐでしょう。社会からの評価や信頼も一番高いときです。
みっつめは、
「56歳~85歳までの時代(もちろん、その先までも)」
普通なら体力も気力も衰えていきます。でも、若い頃からの準備や「考え方」次第で、一番充実した時代にもできます。
さて、どの「時代」が一番いいか、を問うのは愚問です。これは「比べるもの」ではないし、人によって価値観も異なりますから。
では対象を変えて・・・
オーナーが所有してる賃貸物件に置き換えて考えてみます。
まず「3つの時代」に分けるなら
ひとつめは、
「新築~築10年までの時代」
賃料収入は高く、メンテナンス費用がかからない、圧倒的優位を誇ります。この時代がずっと続くなら「賃貸経営」はバラ色の商売ですね。
ふたつめは、
「築11年~20年までの時代」
そろそろ空室が目立ち始め、メンテナンス費用が一気に必要になります。特に後半の5年は厳しさを増します。「こんなはずではなかった」と思う時かもしれません。
でも、次の「時代」と比べたら「まだまだマシ」なことに気付くはずです。
みっつめは、
「築21年~30年までの時代」
この10年は、30年間のメンテナンス費用の半分以上が降りかかります。しかし収入は最初の10年間の6割ほどになるでしょう。
まさに「苦難」の時代・・・・です。
賃貸物件は人間と比べて、年を追う毎に格段と状況が悪くなります。建物も設備も古くなるし、新しいライバル出現するので、それは「当然のこと」です。
人間なら、体力が衰えても「経験や実績」がものを言いますが、賃貸物件は古くなることが直接的に評価に反映してしまいます。
これは、建物・設備というハードを主体にしている以上は「仕方のないこと」です。新築のときに、これから年々と厳しくなっていく未来が見えているのですから、なおさら、「準備の必要性」が大きいのです。では、どんな準備が考えられるでしょうか。
・貯蓄をしておく
・ローンを早く返済する
・計画的なメンテナンスを行う
・20年経ったら取り壊す
・20年経ったら売却する
・20年目にリノベーション工事
そのための資金の準備 など。
このように、さまざまな選択肢があります。
大事なのは、早めに気付いて「備える」ことです。
例えば「大地震に備える」ということは、いま国民の共通の関心事です。しかし実際は「いつ来るか分からない」「本当に来るのか」ということで、真剣に「備えてる」人は多くないでしょう。
でも賃貸物件においては、築20年後の「苦難の時代」は100%「やってくる」のです。
そのことが、新築のときに気付けていたら素晴らしいですね。
築10年で気付いても全然間に合います。築15年で気付いてもまだ大丈夫です。築20年になって初めて気付いても方法はあります。
怖いのは、どんな事態になっても「気付かない」で「何の手も打たない」ことだと思います。