1. ホーム
  2. トップ , 管理を増やす賃貸管理とは >
  3. 【空室対策編②】物件の見せ方を工夫する

【空室対策編②】物件の見せ方を工夫する

管理会社のスキルにとって最も重要な空室対策、
全5回の2回目です。

前の記事で説明したように、
物件の価値と価格のバランスを合わせることが出発点です。

しかし、バランスさえ合えば空室が決まるワケではありません。

中には、それだけで決まる物件もありますが、
多くの場合はスタートラインに並んだに過ぎません。

築15年の2LDKのお部屋があるとします。
新築してから外装はそのまま、設備も新しくしていません。

同じ地域のライバル物件の一覧を作ったり、
生成AIを駆使して適正査定をしたところ
8万円という解答が得られました。

では8万円で募集すればよいか、と云うと、
これで「物件の価値と価格のバランスが合った」というわけではありません。

同じような物件が
この時期の賃借需要よりかなり多く募集されていたら
決めるのに時間と手間がかかってしまうはずです。
(生成AIの査定が、そこまで読んでくれていたら別ですけど)

なので「物件の価値と価格のバランスが合っている」と言い切るには
「2カ月で決まる」という条件も満たす必要があります。

「2カ月で決まる、と言っても、やってみないと分からないでしょ」
と言うかもしれませんが、
何だって、やってみなければ結果は分かりませんよね。

世の中で語られている空室対策のノウハウは
すべて「やってみなければ分からない」です。

でも自信をもって
「2カ月で決まるはず」と言い切れることが大事だと思います。

たとえば、あなたの適正査定が8万円だとしても、
多くのライバルと同じスタートラインに並んだだけでしょう。

そこで家賃を3000円下げることで差別化して、
半歩でもライバルをリードできると思えるなら
初めて「物件の価値と価格のバランスが合った」と評価できると思います。
(値下げによる対策を奨励しているわけではありません)

もちろん反対に、
競合物件の供給がかなり少ないなら、
8万5000円でも「バランスが合っている」と言えるでしょう。

要は「2カ月で決まる」自信を持てるか、ということです。

このように秤のバランスを合わせることで、
やっとスタートラインに立つことできた、ということになります。

今回の記事では、
価値と価格のバランスを合わせた物件を、
多くの人に見ていただき、気に入っていただく工夫について解説いたします。

まず、同時期に募集している多くのライバル物件の中から、
あなたの管理物件を「見つけて」いただく必要があります。
そして「問い合わせて」いただく必要があります。

さらに「内見の予約」をいただき、
そのお客様が部屋を見たときに「住みたい」という願望や、
「ここに決めよう」という決断をしていただく必要があります。

では、ひとつめの、
お客様に見つけていただく方法から解説いたします。

まずはインターネットです。
ここで見つけて貰えなければ話になりません。

賃貸管理会社が管理物件をインターネットに掲載する時に留意する点はひとつです。
それは、物件の質を極限まで高く表現することです。

ポイントの1つめは写真です。

サイトが許容する限度いっぱいの枚数を掲載するのは当然ですが、
一枚一枚の写真の質にこだわることも重要です。
最近では家具をセットしたように編集することもできますよね。

インターネット掲載の質を高める2つ目は間取図です。

誰が見ても、分かりやすく、綺麗で、
現地を見てみたくなるような間取図を作成しましょう。

同じ間取図作成ソフトを使っていても、
壁の太さ、部屋ごとの色、フォントとサイズなど、
会社のルールをしっかりと決めます。
個々の好みで作成するのではなく、
会社が「これが一番良い」という間取図のパターンを決めてください。

インターネット掲載の質を高める3つ目はコメントです。

たとえばポータルサイトには物件の特質を掲載できる欄があり、
そこにセールスポイントを掲載できます。
タイトルが30字とか、本文100字などと決まっています。

この文字数の枠を使い切りながら、
この物件を探すお客様が検索で使いそうなキーワードを挿入します。

たとえば、ファミリー世帯がターゲットの物件なら
小中学校名や、公園や、買い物施設名を入れる、

シングル世帯がターゲットの物件なら、
セキュリティや、インターネットや、WEB対応力をアピールするなど。

これらはターゲットに読んでもらう効用の前に
検索ワードに引っかかって詳細ページを表示させる目的もあります。

物件を探しているお客様の立場で
どんなワードで探すのか? を考えてコメントを選んでください。

以上のようにインターネット掲載の質を高くするには、
写真、間取図、コメントの3つが決め手になります。
管理物件なら、この質を100%発信するように心がけましょう。

お客様に見つけていただく工夫の2番目は案内図面です。

こちらも管理物件の魅力を100%表現してください。
よくある案内図面は、写真は1点か多くとも2~3点で、
間取図と地図と概要が載っています。
これだけのボリュームで管理物件の魅力を、
あますところなく表現出来ているでしょうか?

写真は外観と室内と設備だけで10枚以上は載せたいですし、
さらに周辺写真もあります。

物件によっては間取図だけでなく建物の配置図も載せたいでしょう。

地図には周辺にある施設の紹介も載せたいでしょう。

このように考えると1ページで収めるのは難しいのではないでしょうか。

1枚目に外観写真と概要。
2枚目に地図と周辺施設の写真。
3枚目は室内と設備の写真集。

管理している物件なのですから、
カタログのようにファイリングしておいても良いと思います。

もっとも、すでにペーパーなど使わず、
モニターで見せている現場が多くなっていると思いますが、

それなら、一枚の図面をPDF化したものでなく、
何枚もの画面と、動画も作っておいた方がいいですよね。

つぎは、お客様が部屋を見たときに、
「住みたい」という願望や、
「ここに決めよう」という決断をしてもらうための工夫について解説いたします。

現地を訪れたお客様の、最初に目に入るのは物件の外観とエントランスです。
この第一印象がとても大事ですので、常に綺麗にしておくのはもちろんのこと、
可能ならプランターなどで花を飾りたいと思います。

そして大切なのは迎え入れる部屋です。

賃貸管理レベルアップ編(3月か4月から配信予定)では、
「モデルルームと空室巡回点検」について解説する予定ですが、
募集中の部屋は、いつでもお客様を迎え入れられるように準備しておきましょう。

このときに参考となるのは分譲マンションのモデルルームです。

こちらは販売員が常駐していて、かける予算も違いますので、
同じレベルを期待するのは無理だとしても、
お客様に部屋を見ていただいて、その部屋の魅力を知っていただき、
ここに住みたいと思っていただく目的は同じです。
可能な限り、分譲マンションのモデルルーム作りを参考にしてください。

そのために定期的にお部屋の空気を入れ換えて簡単な清掃をしておきます。
大家さんが隣接して暮らしているなら、その作業をお願いするのも良いでしょう。
自分の部屋にお客様を迎え入れるための準備をしておく。
このような気持ちで努力をしたいところです。

そして「空室セット」を用意します。
スリッパと玄関マットと消臭剤の3点セットです。
プラスしてカーテンと照明器具もマストアイテムではないでしょうか。

大家さんからのウェルカムメッセージ。
ライフインフォメーションとして、生活に便利な周辺施設と所要時間の一覧表。
A4用紙いっぱいのサイズの間取図と家具などの寸法を測るためのスケールのセット。

これらもお客様をお迎えするのに効果のあるセットです。

さらにフェイクの観葉植物やスタンドミラーを置いたり、

家具や家電を設置してステージングしたり、

また「ご入居者様へのプレゼント」を用意して、
そのプレゼントを部屋に飾っておくというアイディアもあります。
そのプレゼントは、生活ですぐに使う掃除用具やペーパー類でもよいのです。

どこまで飾れるかは物件ごとに異なるかもしれませんが、
「お客様を迎え入れる」という精神で、
管理物件の空室を常に質高く維持するようにしましょう。

大家さんに提案して、
家賃を下げたり設備を投資いただいたとしても、
まず見つけていただくことが なにより重要です。
そして見ていただいたときに、気に入っていただける工夫が重要です。

次の記事では「お客様に選ばれる募集条件」について解説いたします。

1月20(月)の配信予定です。

空室対策を具体的に教えてくれる仕組みがあります。
→ https://manshitsu.life/

管理と仲介手数料が増える!無料メルマガ 賃貸管理戸数を増やし、仲介売り上げを増やすために役立つメールマガジンを無料で公開しています。 →さらに詳しく知りたい方はこちらをクリック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です