賃貸管理のスタートアップをテーマにした2回目です。
賃貸管理がゼロの状態に合わせて書いていますから、
すでに出来ている読者さんがほとんどだと思います。
「当たり前」と思わないで再確認してみてください。
今回は、
管理物件の空室を埋めるための営業活動
についてレポートいたします。
大家さんが管理を依頼するには理由がありますが、
大家さんが管理会社に求める価値の中で、何と言っても一番は「客付け力」です。
常に満室に近い状態を望むのは当然ですね。
具体的には、部屋が空いてから1~3ヶ月以内に決める力です。
そのためには2つの要素が必要です。
ひとつは「部屋を決まりやすい状態にする」ということ。
まずは家賃査定です。
単に下げるとか上げるのではなく、
この時点の最適な募集条件を決める必要があります。
そのために同じターゲットを設定している物件の、
その時の募集条件をチェックすることです。
原状回復工事以外の、
バリューアップを目的とした工事が必要かの判断も重要です。
たとえば、エアコンを取り付ける、アクセントクロスを採用する、
収納を増やす、などです。
ローコストで可能であり、効果のあるバリューアップ工事を検討しましょう。
空室の状況によっては、
30万50万程度のリフォーム提案も必要になる場合もあります。
次に、家賃以外の募集条件を検討します。
礼金・敷金ゼロ、とか
フリーレント、とか
ゼロ賃貸(入居金なし入居できる条件) などです。
これらの提案によって「1~3ヶ月以内で決まる部屋」にするのです。
もうひとつの「客付け力」の要素は100%の営業活動をすることです。
インターネットへの物件公開
大手ポータルサイト、
地域で集客力の高いサイト
そして自社サイト、
に最大限の質で登録して公開します。
登録方法や留意点などは別の記事で解説いたしますが、
ここでは、
・明るく見やすい写真を撮る、
・サイトの限度一杯の枚数を載せる、
・パノラマや動画を駆使する、
・見やすい間取図を作る、
・物件コメントを最適に入力する、
この基本5項目を徹底させてください。
同じネット掲載でも、他社物件と管理物件では、
その質の高さが当然に違うはずです。
管理物件の掲載は、つねに100点満点の質で掲載することです。
掲載数としては管理物件の空室のすべてです。
同じ間取りで同じ家賃でもすべて掲載します。
公開するスピードは募集条件が決定した直後です。
(つまり、退去連絡が入って1週間以内ですね)
シンプルなことですが、これらを徹底してください。
案内図面の作成
こちらもインターネット掲載と重点項目は同じで、
・写真、
・間取図、
・コメント、
を駆使して物件の価値を目一杯に打ち出せるように作成します。
店頭に図面を貼りだす
お店のウインドやA型看板などに、
間取り別やお客様のタイプ別に見やすいレイアウトで貼り出します。
日に焼けて変色したら新しいモノに取り替えるよう気を配りましょう。
A1など大きなサイズで印刷して
店舗内やウインドにポスターのように貼り出すのもお勧めです。
現地の看板等
現地には募集看板と幟(のぼり)を設置します。
近隣業者への告知
管理物件は、仲介手数料を稼ぐよりも、一日も早く決めることが最優先です。
近隣業者への紹介依頼も徹底します。
レインズやアットBB等へ登録、
よく紹介してくれる業者には図面を持参して廻る など。
空室一覧のFAX一斉送信や専門のサイトやサービス利用など、
近隣業者へ告知する媒体があれば活用しましょう。
客付けしてくれた業者へのAD配布もルールを決めておきます。
空室が早く決まるかどうかのポイントは、
お部屋が、ターゲットとするお客様に対して魅力があり、
同時期に募集中のライバル物件に見劣りしていないこと、
できれば少しでも勝っていることです。
そして
インターネットや店頭や現地で、お部屋を探しているお客様に対して、
またお客様を紹介してくれる近隣業者に対して、
募集告知が100点満点の水準で出来ていることです。
管理物件のすべての空室に対して、
その空室が発生した直後から募集開始できるような仕組みとルールを作り上げてください。
つぎの記事では「入居申込受付から入居確認まで」の業務内容を解説いたします。