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【オーナー営業⑦】管理を上手に説明するアプローチブックの作り方

今回の記事は、
大家さんに賃貸管理の説明をするときの
話す順序の組み立てと
説得力のある「アプローチブック」の作り方です。

さて、やっと大家さんに 管理の話を真剣に聴いていただける時間がきたのに、
多くの人はいきなり管理メニューの説明から始めようとしますが、
それでは 芸がありません。

仮に 目の前の大家さんが、
すでに 管理を任せる気ならそれで良いですが、
多くの場合は、あなたに管理を任せる気のない大家さんです。

でも、あなたの話を聞いた後に
興味を持ち、さらに検討するよう 気持ちを変えさせたいのです。

そう考えてみると、
いきなり管理メニューの説明から始めるのは
上手な方法とは言えないでしょう。

説得力をもたすためには、話す順序が大切なのです。
組立をしっかりと考える必要があります。

ここでは、私たちが勧める、組み立てを紹介します。

この話の順序にしたがってアプローチブックを用意するのですが、
動画なら、実際にアプローチブックを見せながら
説明ができるのですが、文章だけでイメージしてください。

話を進める順序は、次の通りです。

①大家さんの悩みを知り理由を明らかにする
②共通の敵を見つける
③問題を解決できる理由を挙げて証明する
④解決したお客様の声を紹介する
⑤よくある質問に答える
⑥管理メニューと料金を示す
⑦保証する
⑧ふたつの中から選んでもらう

いかがでしょうか。
ひとつひとつを順を追って説明しましょう。

①大家さんの悩みを知り理由を明らかにする

もし 大家さんが、あなたに管理を任せるとしたら、
それは何かに困っていることがあるはずです。
困っていることを解決したくて、あなたに管理を任せるのです。
最初に、その前提条件を知っていただきたいのです。
そして、その理由を説明するのです。

たとえば、大家さんの困りごとが空室だとしたなら、
なぜ、空室が埋まらないのか、その理由を並べてください。
目の前の大家さんの空室が埋まらないのは、そこに必ず理由があります。

たとえば、
・物件力と賃料のギャップが大きい
・インターネットの掲載が上手くされていない
・同じようなライバルが築淺で多く募集中になっている
・共用部分や室内が綺麗に維持されていない などです。

大家さんの物件が空室が多い理由を見つけて 教えてあげるのです。

あるいは、困っているのは空室ではなくて、
いま起きているトラブルという大家さんもいるでしょう。
あるいは、建物設備が老朽化しているのに、何をすればよいか分からない大家さんもいます。
または、自主管理を長く続けてきたが、最近は体力の衰えて困っている大家さんもいると思います。

見込み大家さんの悩みは色々とありますが、
まず、それを明らかにして、なぜそれが起きているのかを
大家さんに説明して差し上げるのです。

理由が分かれば、それを解決するコトができるからです。
そして、それを解決できるのは あなた、というのが話の流れです。

ただし、
ここで気をつけたいのは、
その理由は「大家さんの責任ではない」と言って差し上げることです。

②共通の敵を見つける

共通の敵とは、なんだか物々しい言葉ですが、
これは 大家さんの悩みを作った犯人を示しています。

たとえば、空室が決まらないのは、
新築を建て続けるサブリース会社のせいかもしれません。
それを推進させている相続税法かもしれません。

本音では、いま募集や管理をしている不動産会社と言いたいところですが、
業者仲間を正面から悪く言うのは避けた方がいいので
少し遠くに共通の敵を設定します。

とにかく、大家さんとあなたの共通の敵を作りたいのです。

たとえばトラブルが多いのは
保証会社に入居審査を任せきりにしている最近の風潮かもしれません。

建物設備が老朽化してしまったのは、
メンテナンス計画を新築時に提案しなかった建築会社のせいかもしれません。

このように、大家さんの悩みを作り出している元凶を、大家さんとあなたの共通の敵として掲げるのです。

大家さんの悩みが何であれ、そこには必ず理由があります。
そして多くの場合、その理由を放っておいたのは 大家さんです。
でも、それを言っては大家さんは気を悪くして、あなたの話を聞いてくれません。
だから、外部に原因を探して、それを大家さんとあなたとの共通の敵にするのです。

共通の敵が明確になると、大家さんとあなたは、同じ目的を持った味方同士になれます。
さっきまでは、売り手と買い手という関係だったのに
共通の敵ができると同士になれるのです。
そういう関係になれた方が、あなたの話をストレートに聞いて貰えるのです。
そのうえで、話は 困りごとを解決する方に進んでいきます。

③問題を解決できる理由を挙げて証明する

たとえば大家さんの悩みが空室だった場合、
あなたに管理を任せたら、なぜ空室が埋まるのか、
その理由を挙げてください。

理由を挙げるのは簡単ではありませんが
社内でしっかりと話し合って
なるべく多くの理由を並べられるように用意してください。

駅前の好立地
インターネット集客の技術
法人と大学との提携
独自の空室対策の提案
費用対効果の高いリノベーションの提案 などの明確な理由です。

たとえば大家さんの悩みがトラブル だった場合、
あなたに管理を任せたら
なぜ、トラブルが解決して、発生そのものが減るのか
その明確な理由です。
同じように、なるべく多くの理由を並べられるように準備しておいてください。

たとえば大家さんの悩みが建物設備の老朽化 だった場合、
あなたに管理を任せたら
なぜ、老朽した建物設備の問題が解決するのか
その明確な理由です。

この、大家さんの困りごとを解決できる理由を
項目として洗い出しておく作業を社内でやっておくことは
大きな意味があります。
これが あなたのセールストークになります。

これらの困りごとを解決できるという あなたの宣言と
なぜ、それが出来るのか、という理由が
大家さんにとっては 大きな説得力になります。

ただ「できます」 とだけ言っても
その理由を説明出来ないと説得力に欠けてしまいます。

さて、理由は述べましたが、
それは「売りたいがための営業トーク」と受け取られがちです。
そこで今度は証明する必要があります。
あなたの実績を証明してください。

たとえば、入居率95.2%という実績があったら、かなりの説得力がありますよね。
年間を通じて、安定した入居率を保っていたら、なお説得力があります。
地域の空室率が20%を超えているかもしれないときに、
あなたの管理物件が高い入居率を維持しているのは、何よりの証明です。
グラフなどを用いれば、なお、その実績が伝わります。

④解決したお客様の声を紹介する

あなたが解決できることを証明するのに
一番強力なのは「お客様の声」です。
つまり、管理している大家さんが
あなたの賃貸管理を評価しているという 証言です。

この他人からの証言は とても強力ですので、
管理している大家さんの許可をいただいて
このアプローチブックに掲載してください。

このように
売り込んでいるあなたからの証明ではなく、
あなたの管理に満足している大家さんに証明してもらうと、
大きな信頼を与えることができます。

できれば、お名前と、顔出しを了解いただいて、
物件の情報も載せさせていただいてください。
形式はQ&Aが分かりやすく 作成するのも簡単です。

質問は、次のように

・賃貸経営の悩みは何でしたか
・なぜ、当社に管理を任せようと思ったのですか?
・その結果はいかがでしたか
というようなシンプルな内容が伝わりやすいです。

質問に対する大家さんのお答えを、あなたが上手くまとめて編集してください。
この大家さんによる「お客様の声」は、絶大な効果があります。

⑤よくある質問に答える

その次は「よくある質問」です。
管理を任せるかどうか、迷っている大家さんの疑問を想像して、
その問いに答えてください。

なぜ、このQ&Aが必要かというと、
ここまで あなたの説明を聞いた大家さんには、
いくつかの疑問が生じている場合があります。

でも、多くの大家さんは、その疑問を明らかにしないで、心の内に秘めておいたままにします。

そして、その疑問が
「今日は決められない」
「検討しよう」
という 答えを導き出してしまうのです。

あなたは、プレゼンが終わったときに、大家さんの結論を聞きたいのですから、
迷いの原因となるモノは、なるべく排除しておきたいのです。
大家さんの心に浮かんだ疑問と同じ問いかけが、Q&Aで答えられていれば、
大家さんの不安は、ひとつひとつ消えていきます。

このQ&Aページの設問を想定して
その答えを考えるという作業は
大家さんに管理の説明をするときの よい訓練にもなります。

⑥管理メニューと料金を示す

さて、いよいよ管理メニューと料金の説明です。
やっとここまで辿り着いた、というのが正直な感想です。
でも、普通のプレゼンは、ここまでの組み立てがないままに いきなり管理の説明をしているのです。

このように こちらの言いたいことから話したのでは、相手の気持ちを変えることは難しいのです。

この部分は、あなたの管理メニューの説明になりますので、
この記事では言及しませんが、あなたの管理の「価値」が伝わるように、組み立ててください。

⑦保証する

次は 保証です。
ここからは、クロージング の準備になります。
プレゼンのあとに、大家さんから「イエス」か「ノー」をいただきたいのです。
そのために「検討します」という答えを無くしていくのが、これからの目的です。

さて、迷ったときに、保証があると、決断を後押ししてくれることがありますね。

通販番組の最後に「30日以内でしたら全額返金保証」などと言われて、
思わず購入した経験はないでしょうか。

「気に入らなければ お金が戻ってくるなら 損はないか」と思うのと、
もうひとつ、
「そこまで言うのは きっと自信があるのだろう」と信頼してくれる という効果があります。

賃貸管理で 返金保証は あまり聞いたことはありませんが、

「一年以内に“価値がない”と判断されたら、その間にいただいた管理料はお返しいたします」
という保証は、あってもいいのではと思います。

「満足いただけないはずはない!」という、あなたの自信の表れ、と受け取られるでしょう。

もし、「実際に返せと言われたらどうする」と心配されるかもしれませんが
そのときはお返しすれば良いだけです。

そして大家さんに理由を尋ねれば、
あなたの管理を改善するための、いいヒントが得られるかもしれません。

ただし、あくまでも「いただいた管理料の範囲」でしか返却できません。
損害が発生したときの保証ではありませんので、
勘違いされないようにしなければなりません。

賃貸管理で保証といえば、滞納保証や、空室保証(サブリース)や、
高額のリノベ工事とセットする満室保証などは、管理メニューとして検討していただきたい条件です。

⑧ふたつの中から選んでもらう

さて、ここから「二者択一」のクロージングに持ち込みます。

大家さんから、「イエス」か「ノー」の返事がもらいたいのですが、
このときに「お決めいただけますか?」 と聞いてしまうと、
「少し考えさせてほしい」という返事がしやすくなります。

そこで、決めるかどうかの決断ではなく
2つの中のどちらかを選ぶという決断をしていただくのです。
その決断の方が下しやすいのです。

もし、もしもですが、私に管理をお任せいただけるとしたら、
「AコースとBコースと、どちらになさいますか?」と聞いてみます。

あなたが過程の話ということを強調すれば、
「頼むなら、Aコースの方かな」 と答えていただけるでしょう。

「私も、Aコースがお勧めですが、なぜ、Aコースを選ばれるのですか?」と質問すると、
大家さんは、ご自分の中で、Aコースを選ぶ理由を見つけます。

「○○だから・・・」 というように。

「ありがとうございます! では、Aコースということで よろしいですか」

大家さんは、ご自分で選んでいますし、その理由まで語ってますから、
そのまま決断していただける可能性もあるのではないでしょうか。

もし決めていただけないまでも、あなたは、しっかりとクロージングをかけたことになります。

このように、プレゼンテーションの締めくくりは、クロージングで終わらせます。
大家さんから「イエス」か「ノー」の答えを必ずもらってください。

このストーリーに沿って
イラストや写真やグラフを使った
アプローチブックを用意してください。

今回は、大家さんへの管理説明の 話の組み立て方を解説しました。
話す順序に正解はありませんので、
あなたなりの組み立てを考えていただきたいと思います。

オーナーニュースレターのサンプルをお届けします。
https://www.geonetwork.co.jp/site2/hissu/index.html

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