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賃貸物件の空室対策は「まず左から」

秤(はかり)の均衡を取り戻すのに、一番簡単なのは
右側の錘(おもり)を軽くすることですね。
そして、そのような提案をする賃貸管理会社さんが多いと思います。

 

でも、オーナーさんのことを考えれば、賃料の値下げの前に
「できること」がないかを、徹底して考えるべきです。
左側の錘(おもり)のどれかを重くすることを・・・・です。

 

どの錘(おもり)から考慮すべきか、というルールはありませんが、
出来るだけ費用がかからないで済む方法は、ひとつの選択肢でしょう。
オーナーさんの事情によっては、すぐに効果が表れる方法、
という選択肢もありますね。

 

特にルールはないけど、あえて順番を決めるなら、
・条件
・(サービス)
・設備
・部屋
・建物
ということになると思います。

 

サービスにカッコが付いているのは、即効性が本当に少ないから、です。
「立地」が入っていないのは、ほとんど打ちようがない、からです。

 

設備、部屋、建物は、どうしても費用がかかりますね。
オーナーさんは難色を示すかもしれませんが、
これらの錘(おもり)を重くするのをイヤがるなら
家賃を下げるしか方法はなくなってしまうワケです。
それに、20年~30年の経営の中で、
このような費用を一銭もかけない、という方針は通らないです。
よほど、超人気のエリアでなければ・・・・・

 

さて、設備、部屋、建物の錘(おもり)を重くするときは
以下のことに留意してください。それは、
「現在の賃貸物件には個性が求められている」ということです。

 

左側の6つの錘(おもり)は、均等に重くするよりも、
1つか2つの錘(おもり)が目立っている方がいいのです。
つまり、ターゲットを絞った賃貸物件としなければ埋もれてしまうのです。
俗に、10人のうち8人くらいが嫌っても、2人が好きになってくれる部屋を目指します。

 

そのためには、市場調査が欠かせません。
もちろん、新たに調査しなくても、あなたはエリアを熟知しているはずですね。

 

賃貸物件を探しに来るお客様に、どのような要望をお持ちの方が多いか、ということを知らなければなりません。
そして、あなたのエリアに、どんな物件が不足しているか、ということも知ってください。

 

もっと具体的に書きましょう。
あなたのエリアに住みたいという客層にはいろいろありますね。
シングルと、カップルと、ファミリーに分類するとします。
シングルにも20m2前後を求める層と30m2、40m2を望む層がありますね。
ファミリーにも、就学前のお子さんと小学校以上のお子さんでは事情が異なります。
それぞれの予算、希望する広さや設備は色々です。
これが「需要」です。

 

次に、このエリアに建築されている賃貸物件があります。
間取り、広さ、構造タイプなど、これも色々です。
これが「供給」です。

 

この、受給のギャップを知ることが大事なワケです。
※ほとんどのエリアで「受給ギャップ」が起こっているはずです。
※だってハウスメーカー等の供給側は「需要」なんて考慮せず建てていますから。

 

需要があり、供給の少ない賃貸物件。
これが、どの錘(おもり)を重くするかの、最大のヒントなのです。
「名医の処方箋」には、このような隠された情報が必要だったのです。

 

 

秤の均衡を取り戻す処方箋が描けたとして、
次は、オーナーの説得が鍵になります。
オーナーが判断するのに十分なシミュレーションを用意してください。

秤が均衡を取り戻し、バランスが取れたとしても、
それで空室が決まるとは限りません。
同じレベルのライバルは、エリア内に多く存在するはずです。

2番目の切り口は、「見せ方」と「貸し方」です。

 

さてさて、明日です・・・・・

 

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