「オーナーニュースレター活用で
管理を増やすためのビデオ講座」
38本目をお届けします。
本日のタイトルは
「空室対策に強くなる4
空室対策は退去受付から始まる」です。
こちらをクリックしてください。
「退去受付」という仕事は
空室対策でもある、というお話しです。
1.解約を止める
借主からの解約連絡を受けたとき、
管理スタッフはまず、
「この解約希望は止めることは出来ないか」
と考えます。
退去を思いとどまっていただければ、
この後の立ち会いも募集も不必要です。
入居率も下がりません。
大家さんにとっても管理会社にとっても
一番良い結果です。
そのために「退去理由」を
聞き出す必要があります。
普通に聞けば、
当たり障りのない理由を言うかもしれません。
転勤とか結婚とか遠くの地域に行く
という理由なら止められませんが、
引っ越し先が近隣で、
賃貸条件も大きく変わっていないなら、
「なぜ 住み替えるのか?」
について真実の理由を知りたいのです。
理由の内容によっては、
その原因を取り除くことで、
解約を思いとどまってもらえるかもしれません。
2.改善のヒントをつかむ
もし、解約の真実の理由が、
上の階の借主の騒音だったとしたら、
このまま放っておくわけにはいきません。
その音が許容範囲か否かを
確かめる必要があります。
許容範囲を超える音を放っておいたら、
次の借主でも、
退去かクレームにつながることは確実です。
解約の理由には、
このような重要な秘め事が埋もれている場合があります。
もし借主の解約の理由が、
同じ街で、もっと設備等の条件の良い物件が
同じくらいの価格で募集されていることだったら、
大家さんに交渉をするべきでしょう。
そして家賃を下げるか
設備をつけてあげるかという条件で、
このまま住み続けてもらえるように
借主に交渉します。
退去されてしまえば次の家賃は下がりますし、
新たな設備にお金を
使わなければならないのですから、
いま住んでくれている方に
投資した方が生きたお金になります。
このように、管理物件にも、
物件で暮らしている借主にも、
そして あなたの賃貸管理にも、
常に改善の余地はありますので、
それを見つける機会として、
解約連絡の受け方を考えてください。
3.決まる条件を大家さんに提案する。
解約と退去が確定したら、
すぐに大家さんに伝えます。
そのときに「つぎの募集条件」を
決めることになりますが、
それを大家さんに尋ねるのではなく、
管理会社から提案します。
その提案は
「1ヶ月か2ヶ月で決まる募集条件」です。
あなたが1ヶ月か2ヶ月で決める
自信のある募集条件を提案してください。
あなたが「少し高いな」とか、
「この設備では決めるのは難しいな」
と思う条件で募集しても時間の無駄です。
募集して2~3ヶ月経ってから条件を変えても、
過ぎた時間は戻りません。
その間のあなたの努力も無駄です。
だから、募集する人間が、
「これなら1~2ヶ月で決められる」
と思える条件を提案するのです。
もし断られても無駄ではありません。
その条件で決められたならラッキーですし、
あなたの査定にも反省すべき点が
あったのかもしれません。
また、断られて1ヶ月後に、
「反響も少ないので前の提案でいかがでしょう」
と再提案ができます。
断られるのを恐れることはないのです。
4.原状回復工事完了までを時短する。
退去立ち会いしてから
原状回復工事完了までの期間を
可能な限り短くします。
工事が終わらないとお客様は内見できませんので、
その日を一日でも早くするのです。
まず、
退去立会いからリフォーム業者の見積り提出までの
時間に目標を持ちます。
放っておくとすぐに数日が過ぎてしまいます。
この時間を短くするためにも、
退去立ち会いをリフォーム業者に
同行してもらうのは合理的なのです。
次に、
見積りを受け取ってから工事発注の
時間にも目標を持ちます。
この間には、
工事金額を大家さんと借主の負担に分けて、
大家さんと借主の双方に了承をもらう
という作業があります。
このとき、
大家さんや借主との連絡がつかない、
借主から工事内容について不満を言われる、
などの事態が邪魔をすることがあります。
この間の時短に目標意識があるなら、
大家さんと借主との連絡が付きやすい方法を
あらかじめ決めておくでしょうし、
退去立ち会いのときに借主にある程度の金額を
提示して了解を得ておくはずです。
このような言い訳が出ないように、
この期間の時短目標を徹底してください。
次は、
工事発注から完了までの期間にも目標を持ちます。
リフォーム業者は、
他にいくつもの現場を抱えていますし、
なるべく余裕のある工事期間を
欲しがるのは当然です。
そこで「いつまでに出来ますか?」
と聞けば先方の都合に合わせられてしまうので、
「○日までにお願いします」と、
こちらから期日を指定します。
その上で、
少し伸ばすなら、交渉に応じれば良いのです。
ただし、
業者泣かせのような厳しい条件を
常に押しつけるのはやめましょう。
必ず、見えないところでしっぺ返しを
されると思ってください。
関係業者さんとは、
持ちつ持たれつの良い関係を築かないと、
長い間の良い仕事は期待できません。
解約受付から退去立ち会い、
そのあとに続く募集活動を、
単なる賃貸管理の作業と捉えると、
賃貸管理のレベルアップにつながりません。
これはテナントリテンションのためと、
高い入居率の維持のために
極めて重要な業務であることを理解していただき、
ひとつひとつの質を高めてください。
今回の動画はこちらになります。