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同じ賃貸管理戸数で売上に1.5倍の差がついた理由とは?

「管理売上を増やす」という目標を持つ

まず最初に
言葉の定義を決めておきましょう。

「管理売上」とは、
賃貸管理で得られる売上のことです。
つまり管理料収入です。

「管理関連売上」とは
賃貸管理で間接的に得られる売上です。

その中で大きいのは
オーナー様の土地の仲介をしたり
アパート建築の紹介をしたり
借主さんの自宅購入の仲介をして
得られる売上ですね。

管理物件の仲介手数料や広告料は
どちらに入れるか
意見が分かれるかもしれませんが
僕は管理関連売上に入れています。

さて、定義はこれくらいにして
本日は「管理売上」を増やすお話しです。

ある地域に
A社とB社という管理会社がありました。
2社とも近いエリアで営業しており
管理物件も1000戸と全く同数でした。

しかし月間の管理売上は
A社はB社の1.5倍もありました。
この差はどこから生まれているのでしょうか?

A社が特に高額家賃の賃貸物件を管理している
ということはありません。

A社もB社も管理戸数は1000戸ですから
現場の作業量に差はないはずです。
だから管理スタッフの人数も同じです。
ただ、労働生産性が1.5倍なわけです。

理屈だけならA社の管理スタッフは
B社の管理スタッフより給与が1.5倍でも
おかしくありませんね。

同じの家賃帯の
同じような物件を管理していてるのに
なぜ、こんな差が生まれるのでしょうか?

これが「戸あたり管理売上の差」です。

A社もB社も
月間の管理売上の計算式は同じです。

管理物件の
平均家賃 × 平均管理料率 × 管理戸数

これに月間の稼働率を掛ければ
月間の管理売上が計算できます。
(厳密にいうと若干の違いが出ますが)

まず平均家賃は
A社は60,000円、B社は55,000円でした。

「同じエリアの同じ家賃帯ではないの?」
と思うかもしれませんが

この差は、
B社は空室対策を家賃の値下げで対応し
A社は物件の価値を上げることで対応してきた
その差です。

長い時間をかけてこの差が生まれました。

平均管理料率は
A社は5.8%、B社は4.5%でした。

B社の管理メニューには「5%コース」しかなく
新規のオーナーに値引き要求されると応じていました。

A社の管理メニューは
「5%コース」のほかに「7%コース」があるのと
社長は「管理料の値引きはしない」という
方針を徹底させていました。

そして最後の月間稼働率は
A社は95%、B社は90%でした。

A社社長の口癖は
「稼働率が管理会社の命(いのち)」
というくらいに徹していたのです。

一つ一つは大した差ではありませんが、
3つの要素が掛け合わされると
「1.5倍」という大きな差となっているのです。

A社の先月の管理売上は330万円。
B社222万円です。

同じ1000戸です。

B社が、
このままで管理売上をA社に並べるには
管理戸数を1500戸にする必要があります。

500戸増やすためにも人的な投資が必要ですし、
増えたとしても管理スタッフを1.5倍に
増やさなければなりません。

増やさなければ管理の現場はブラックになり
スタッフの士気は低下し
管理の質も下がるので
オーナーの不満が増えるでしょう。

せっかく増やしたのに
「管理替え」でまた減らしてしまうかもしれません。

「戸数」を増やすより「戸当たり管理料」を増やす

このように
「戸あたりの管理売上を増やす」
という方針はとても重要です。

口で言うのは簡単ですが、
一朝一夕で成るものではありません。

しかし方針を決めて実践していけば
必ず目標に近づくのも確かです。

空室対策を家賃の値下げに頼らず
物件の価値を上げることで対応する。

そのためにやるべきことは
書き切れないくにいに思いつくはずです。

そうすれば平均家賃を上げることができます。
少なくとも下落を止めることはできます。

管理メニューに戦略性を持たせて
7%コースや10%コースを用意すれば
平均の管理料率も上げることができるでしょう。

そして管理物件の稼働率に対して
常に目標を掲げて高い数字を維持するように
スタッフ全員で知恵を絞るのです。

管理戸数を増やす前に・・・
あるいは同時並行で・・・

戸当たりの管理売上を増やす方針を
ぜひ、採用してはいかがでしょうか。

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