借主からの解約の連絡は
通常は電話から一報がもたらされます。
あなたの会社では色々な人が電話に出ますが、
管理物件の解約連絡だと分かった時点で
電話に出たのが誰であっても
「解約受付モード」に切り替わる必要があります。
ちょっと大げさですが、
空襲警報が鳴るようなカンジですね。
もし売買仲介やその他の部署の方が出た時は、
解約受付モードを理解している人に交代します。
全員が誰でも解約を受けるルールなら
全員が解約受付モードを理解しておくべきです。
解約受付は、単に退去日を聞くだけではなく
重要な目的があります。
それは、
退去の理由を知って改善に活かすことです。
そして同時に
「入居募集」へスタートダッシュすることです。
退去の理由が設備や他の入居者にあったり
あなたの賃貸管理への不満にあるなら
改善のチャンスになります。
そして、それによって
退去を思い止まってもらえるなら
説得を試みます。
可能性は高くないと思いますが
チャレンジする価値はあります。
だから退去連絡を受ける人は
借主の退去理由の本音を聞き出すように
質問する必要があるのです。
どんな質問をすれば本音が引き出せるのか
社内で話し合ってみてください。
解約受付時の「質問チェックシート」を
用意しておくのも良いと思います。
このあとの「入居募集モード」の詳細は
明日からのメルマガに書きますが、
簡単に言えば
「いかに早く入居完了させて
“家賃空白期間”を短くするか」につきます。
オーナーに対して
「1~2ヶ月で決まる募集条件」を提案して
すぐに募集活動に入る。
ネット登録、現地看板、図面作成、業者配布
などの活動ですね。
もうひとつ、解約受付後のお勧めは、
「退去から入居までのチェックシート」
を作って利用することです。
退去から入居完了までに「やるべきこと」
それが、抜けることなく、遅れることなく
しっかりと実践されているかを
チェックする一覧表ですね。
多くの管理会社さんでは、
解約受付から退去立会い終了までを
ひとつのセットにしていると思います。
でも、時系列で見れば分かるのですが、
受付→募集条件決定→募集開始→立ち会い→原状回復工事
と流れますよね。
退去処理と募集活動は同時並行で進む訳です。
なので、
ひとつのカテゴリーとして捉えて
やるべき事を漏らすことのないように、
あるいは、
1日でも遅らせることのないように
一覧でチェックすべきなのです。
もし、
解約処理と入居募集を
別のスタッフが担当するような組織なら、
2者がしっかりと連携して
無駄な時間をゼロにしなければなりません。
チェックリストを共有すれば
お互いの進捗状況が把握できます。
この一覧の項目には「何」が必要か、
ザッと考えただけでも
以下のような項目が浮かびますよね。
受付日
物件名
号室
借主名
解約理由
解約日
退去日(立会予定日)
立会時間
解約届送付
解約届受取
故意・過失申告
事前訪問
募集条件検討
オーナー報告
募集条件提案
募集条件決定
ネット登録
業者告知
毎速配布
現地看板
現地幟
退去立会い
借主確認に署名
工事見積依頼
原復工事見積受取
オーナー報告
借主報告
負担調整OK
原復工事手配
原復工事アップ予定
原復工事完了チェック
入居申込み
申込者名
家賃発生日
入居予定日
オーナー報告
契約予定日
契約完了
看板撤去
ネット登録削除
入居前チェック
鍵交換
入居確認
入居挨拶
入居1ヶ月後確認
いかがですか。
解約受付は入居募集の始まりです。
次回は「募集条件を決める」です。