この春に入社した新人や、
伸び悩んでいるスタッフに、
高い賃貸仲介実績を挙げられるようになっていただくための
シリーズ最終回です。
成績の伸びない営業スタッフの共通点をご存知ですか?
1.2週間前のお客様のことを覚えていない
2.お客様カードの項目が空欄だらけ
3.再来が少ない。理由を聞くと「連絡がとれない」という
4.初回案内率が低い(常に50%を切っている)
5.言い訳がうまい(案内できない理由を理路整然と述べることができる)
6.未来については楽天家(案内できなくても再来で呼べると言い張る)
7.欠点を探すのが上手い(物件のこともお客様のことも)
8.お申込みをいただくと安心して手を抜く(だからキャンセルが多い)
9.ご紹介とリピートは“ほとんど”こない(物件の魅力だけで決まっている)
いかがでしょう。
当てはまっているところがあったら、
考えを変えて、行動を変えてください。
今回のテーマは上記の8と9です。
「キャンセルゼロでお申込みから契約へ」
そして「紹介やリピートがいただける関係になる」についてお話します。
<お申込みから契約>
お申込みから契約の流れで大事なことは3点あります。
まず正確に。
書類の記述等が間違っているとエライことになります。
つぎに効率よく早く。
正確を期すために丁寧に時間をかけるワケにはいきません。
営業は事務職ではありませんから。
そして“キャンセルゼロ”を目指す、、、です。
仲介は契約になるまで手を抜いてはいけません。
その瞬間までキャンセルの可能性があるからです。
そのために3つのポイントを指導しています。
1つめは、「入居申込時のお客様の心理を理解すること」
入居申込書を書いているときのお客様は
少なからず「審査に通るだろうか」という不安を抱えています。
そこに「審査の結果によっては・・・・」などという言葉を浴びせかけるべきではありません。
もし、迷った上に申し込みを決断したお客様なら、
「やはり申し込みは早まったかな」と思うでしょう。
なぜなら、あなたが「態度を変えた」ように見えるからです。
つい数分前まで営業テンション全開だったのに、
「申し込む」と言ったら
突然に態度を変えたように、お客様から見える場合があるのです。
あなたが態度を変えたワケでなく、お客様の心理が、
「優位なお客様」から「審査される者」に変わったのです。
その心理を理解する必要があります。
僕なら「審査の結果によっては・・・・」などの説明はしません。
「審査と言っても形式です。大丈夫ですよ」と安心させます。
2つめは、「手続きが終わった後に物件を褒めること」
お客様は、
営業スタッフが物件を褒めるのは「営業トーク」だと思っています。
でも、申し込んだ後の言葉は「本音」として聞いてくれます。
3つめは、「契約締結日までに用事がなくても連絡をマメにすること」
あなたが追客を一所懸命にやるスタッフであればあるほど
申し込んでからの連絡が減るということは
お客様の(早まったかもしれないという)不安や疑念が芽吹くキッカケになるかもしれません。
「お元気ですか」だけでもよいので連絡を密にしてください。
このあと新人向けなら、
・入居申込書を書くときの留意点
・審査が通りやすい申込みの方法
・重要事項説明書の目的と各項目の説明
・正確で早い計算書の作り方
・必要書類とは何か、なぜ必要か
・契約締結時の留意ポイント
などを説明するのですが、紙面の都合もあるので割愛します。
ただ、「正確に早く」というテーマで、
一日も早くこの流れを覚えるようにしてください。
さて、キャンセルもなく無事に契約して手数料をいただいても、
これで終わりではありません。
ここから、お客様との“本当の関係”がスタートします。
多くのスタッフや会社は「これで終了」と考えてしまうので、
お客様との関係が途切れてしまうのです。
このあと、あなたのエリアで暮らすお客様が、
知り合いが探しているとか、自身が住み替えたいと思ったときに
あなたに連絡していただける関係を維持していただきたいのです。
そのためのお勧めが、
入居数日後に訪問して「無事に入居出来たか」を確認することです。
あなたがもし客付けの立場なら、お客様は驚くはずです。
(下手すると元付でも挨拶にこないのですから)
そして、不具合がないか、ライフラインに問題がないか確認してください。
もしあっても、電話一本で解決してあげられることでしょう。
この行為は、お客様がイメージしている「仲介の枠」を超えているので
お客様は感動してくれると思います。
もうひとつは、お客様の「入居記念日」に、ハガキを出し続けてください。
そうすれば、あなたが「忘れ去られる」ことはありません。