あなたは、
この春に入社する新人や、
伸び悩んでいるスタッフに、
高い賃貸仲介実績を挙げられるようになってほしい、
と考えているでしょう。
もしかしたらそのために、「行動しろ」と言い続けているかもしれませんね。
「アレをやれ、コレをやれ」と。
でも、指示されただけでは人の行動は変わりません。
そういう人材なら、ほっておいても伸びるはずです。
では、どうするか。
あなたも、そのステップで伸びてきたはずです。
そうです、「考え」を変える必要があるのです。
まず「思考を変える」必要があります。
土台である「考え」を理解できていなかったら、
行動に移せるはずはないのです。
この春に入社する新人や、
伸び悩んでいるスタッフに、
高い賃貸仲介実績を挙げられるようになってほしいなら、
「営業の基本」という考えを授けてください。
これを、教えてもらうことなく、現場に放り出されることが多いですよね。
もし、その考えに気付けたとしても、きっと遠回りするでしょう。
中には、「自分は営業に向いていない」と考えて転職してしまうかもしれません。
せっかくチームに入ったのに勿体ないですよね。
これから人材不足は深刻になるのですから。
つぎの段階ですが、
「考え」を理解したら、行動が変わる人はいます。
でも、それでも変わらないなら、今度は「環境」を変えてあげてください。
目標を明確にしたり、
達成度合いを一緒にチェックしたり、
ロープレを頻繁に行ったり・・・・などの環境です。
「行動しなければならない」というような環境を作ってげてください。
さて、「営業の基本」のつづきです。
前回は「アプローチ」と「プレゼンテーション」でした。
今回は「クロージング」です。
<クロージング>
お客様との関係を築き、
お客様の「お部屋探しの事情」を理解して、
お客様が感じるようにお部屋の説明もできました。
お客様は「自分が気に入っていること」を意識できました。
それでも、「今は申し込まない」と言って帰ろうとしますね。
たしかに、「今 申し込まなければならない」という理由はない、
とお客様は考えるワケです。
(あなたは同意してはダメですよ)
せっかく築いた3段までのステップも、
ここで簡単に帰してしまっては、
その上に進めることが出来なくなってしまう可能性が生まれます。
あなたは「いま、お申し込みいただく」という強い意志を持つべきです。
気に入った部屋に巡り会えたのだから、
そこで暮らすための手続きを進めるのは「当然である」と。
もちろん、お客様が「気に入っている」ことが前提です。
それが弱いときは、クロージングすべきではありません。
もういちど、情報収集か物件説明に、
つまり、アプローチとプレゼンテーションに戻るべきです。
さて、お客様が「気に入っていること」に自信が持てたら、
当然にお申し込みを勧めます。
そのための最初のステップとして、
テストクロージングが「ものすごく」有効です。
僕のお勧めは「二者択一のクロージング」。
実は、僕の奥さんは「二者択一のクロージング」が大得意なんです。
たとえば、買いたいもの(靴など)があるとき、
とつぜん両手に靴を持って、
「ねえ、どっちがいいと思う」と聞いてくるのです。
不意打ちを食らった僕は「春だから黄色の方がいいかな」と言うと、
「サンキュー。これ買ってくるね」とレジへ向かってしまいます。
僕は色を選んだだけで、買うことに賛同したワケではないのですけど・・・。
(もし「おねだり」するなら、この方法は強烈です)
お客様に、
「収入の3割を占める金銭を毎月出費する」という重い決断を迫らないで、
「右にするか左にするか」と置き換えてあげてください。
どちらかを選んだら、自動的に「ここに暮らすこと」を選んだことになります。
その決断の方が、ずっと軽いですよね。
「3階の角部屋」と「最上階の真ん中の部屋」のどっち?
「駅近の便利さ」と「駅遠の環境と間取りの広さ」のどっち?
バリエーションを色々と用意して、案内中に「当てはめていく」カンジです
あなたの得意技にしてください。
つぎに、
お客様の「今は決めない理由」への対処です。
「家賃が予算より高い」とか、
「希望より駅から遠い」とか、
「欲しい設備が付いていない」など、色々とあるでしょう。
これらは、お部屋の案内の前から分かっていたはずですよね。
お客様も、それを承知で見に行ったはずです。
だから、決定的な理由ではないのです。
少なくとも「だから決めない」という理由ではありません。
これらの決めない理由は、
お部屋の案内の際に触れておくべきです。
可能なら「取り除く」ことです。
それでも、クロージングの段階で出てきたなら、
もう一度 お客様に思い出していただくだけです。
「それよりも、もっと大事な条件を叶えていること」を。
「100点満点の物件は存在しないこと」を。
だから、
「いま、決めない理由」は「反論」ではありません。
慌てる必要もありません。
「また言ってる」だけなのです。
さらに、
お客様に「いま決めていただく」ために効果があるのは「希少性」です。
人気がある
やっと空いた
問い合わせが多い
今も他の担当(会社)が商談中
いま決めれば家主さんと交渉できる などなど、
これも、色々なバリエーションを用意しておきます。
「社会的な証明」というのもありますね。
私のお客様も快適に暮らしている
多くのお客様が、あなたから部屋を決めている
多くのお客様が、あなたの会社でお部屋を決めている
人は、多くの人が選ぶものを安心して選びます。
あなたや あなたの会社への「信頼感」も大きな「決め手」になります。
あなたの「実績」も「笑顔」も「好感度」も、
すべて「いま、決めた方がいい」という決断の「引き金」になります。
だから、ステップの1から3が大事なのです。
クロージングに苦手意識を持つのは誤りです。
「考え」を間違ってインストールしてしまったのでしょう。
クロージングは「無理強い」「強引」「厚かましい」ことではありません。
仲良くなったお客様に、
気に入ったお部屋を「手に入れてもらいたい」という
あなたの気持ちを伝えることなのです。
これも「営業の基本」ですね。
現場に出る前に教えてあげてください。
次回は
「お申込から契約までキャンセルゼロで」
「紹介やリピートが生まれる関係構築」についてお話しします。