管理を増やすための準備シリーズ のつづきです。
「管理を増やすトライアングル」決めて、
「スケジュールと人員と目標」を決めましたね。
※トライアングルとは、
・ターゲットとするオーナー。
・オーナーが所有する(予定の)物件。
・オーナーに買っていただく賃貸管理という商品。
今回から「管理を増やすための営業方針」に入っていきます。
まずは、「一般で入るか管理で入るか」。
オーナーに提案するのが募集なのか管理なのか、
どちらかを決める必要があります。
決めていなければ、
オーナーに語るトークや、
見ていただきたいセールス用資料が定まりません。
よく聞く話として、
「一般媒介から入る」という営業方針があります。
一般(他社も募集している)の状態で「客付け競争」に参加して、
まず一部屋を決めて、
その部屋だけ管理させていただきます。
また空いたら、
その部屋も決めて、
二部屋目を管理させていただきます。
三部屋か四部屋くらいを決めたら、
信頼関係も深まったところで、
「全室を管理させてください」というストーリーです。
実際に、「この流れで管理を取得した」というお話も耳にします。
決して反対はしませんが、
この方針で行くときには、以下のことが心配になりませんか。
1.あなたご自慢の「空室対策提案」が使えない。
あなたの空室対策提案とは、
・募集賃料を「再査定」する
・リフォームを提案する
・募集条件を検討する(フリーレント等)
・部屋の「見せ方」を工夫する(家具・家電つき等)
・アクセントクロスを採用する
などのアイデアです。
他社も同条件で募集活動している一般媒介では、
これらのアイデアは当然に使うことができません。
あなたは、
この状態で決められるのでしょうか?
2.そもそも「一部屋だけの管理」とは?
あなたの商品である「賃貸管理」に、
「一部屋だけ管理させていただく」というメニューがあるのでしょうか。
一部屋だけでは、
・共用部分の管理はできない
・清掃もメンテナンスもなし
・他の入居者さんについてはノータッチ
もし騒音のトラブルが起きても、対応できる範囲には限界があります。
これで、
あなたがトライアングルで定めた、
あなたの「賃貸管理の品質」が守れるのでしょうか。
3.「決めることができない」というレッテルを貼られてしまう。
10人のオーナーから空室を預かって、
3人のオーナーの空室を「何とか」決めたとします。
残りの7人のオーナーから、
あなたは「決められなかった」というレッテルを貼られるかもしれません。
7人なら「まだまし」ですが、
9人からレッテルを貼られてしまったら、
その噂話はオーナーの間で語られることになるかもしれません。
一所懸命にオーナー訪問をしたことが、仇(あだ)になっては残念です。
一般媒介で預るとしても、「半分は決める」という前提で取り組むべきです。
ライバル会社と同じ条件で募集しても、
「半分は決める」自信があるなら、
この営業方針は検討していいと思います。
たとえば1ヶ月で、
100人のオーナーを訪問して、
50人のオーナーにお会いして、
20室を一般媒介で預かり、
10室を決めて管理させていただく。
これなら1ヶ月で、
10件の仲介ができて、
10戸の管理が増えますから、満足のいく実績ではないでしょうか。
(「一部屋だけ管理)という問題は残りますが)
一般媒介から入るのなら、
このような数値をしっかりと「絵に描いて」から実施しましょう。
「入居募集」でなく、
最初から「賃貸管理から入る」という営業方針もあります。
オーナーにお会いして、
「お部屋は空いていますか?」とは聞きません。
オーナーに、賃貸経営の現状を尋ねて、
あなたの賃貸管理の付加価値を説明するだけです。
このように、
「募集」から入るのと「管理」から入るのとでは、
あなたが準備するトークやセールス資料が、
ゼンゼン違うものになります。
だから、
営業方針として「決める」べきなのです。
一般媒介で20や30室を取ってくるのと、
確実に5戸以上の管理を取ってくるのと、
どちらが1000戸への近道でしょうか。
正しい答えはありませんから、
営業方針として、しっかりと決めてください。