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「浪費」と「投資」

本サイトの読者さんから
「借金をすごく嫌うオーナーがいるが、どう説得すればよいか」
というような相談を受けました。

日本人には「借金は悪」という考えがありますよね。

だからといって身近に、
「借金は悪ではない」と主張する欧米人を知っているワケではないけれど・・・。

僕にこのオーナーを説得できる自信はありませんが、
一応、つぎのような説明を試みるでしょう。

日本人が「悪」としている借金は、おおかた「浪費のため」のものです。

自分の稼ぎの範囲で、
家族も含めた「衣食住」を賄(まかな)うのが正しいですよね。

それが、
家族に「衣食住」の不足を強いてまで、
己(おのれ)の浪費に稼ぎを回してしまったり、
それでも足らずに、
浪費のために借金をするのは「よくないこと」。
この考えは正しいと思います。

しかし、メルマガの相談者さんが提案している借金は
浪費を目的としたものではありません。

きっと、
その目的は「投資」です。

「浪費」と「投資」はゼンゼン違いますね。

たとえばコンビニを始めるとして、
加盟金や賃貸借契約や商品の仕入れ、
そして当分の運営資金などで、
合計で5000万円が必要だとします。
手持ち資金は1000万円が用意できています。

借金が「悪」と考えるなら、
5000万円を貯めないと開業ができませんから、
おそらく、普通の人は「一生開業できない」でしょう。

あるいは1000万円で可能な小店舗から始めて、
稼いで貯めながら大きくしていく道しかありません。
堅実な考えですが、時間がかかりますね。

この場合、4000万円の借金をしたなら、それは「投資」です。
それを元手に利益をあげて、
早く資産を築くか、
早く事業を広げたい、と考えるワケです。

これは「悪」ではありませんよね。
日本人が「なんとなく」嫌う借金とは違うはずです。
でも「何が何でも自分は嫌いだ」という人はいます。

あなたの商売で考えてみましょう。

不動産投資を考えている人が1000万円の自己資金を用意しました。

借金をしないなら、
投資用ワンルームマンションを1000万円で購入。
実質利回りが8%あったとすれば、
80万円の純利益(NOI)が挙がります。
悪くはないですね(売るときの問題は残ってますけど)。

でも、9000万円を借り入れて1億円の中古アパートに投資。
同じく8%の実質利回りなら、
800万円の純利益(NOI)を稼ぐことができます。
利息を200万円負担しても600万円です。

自己資金が同じ1000万円でも、
80万と600万の差がでます。

これが「レバレッジ」ですよね。

もちろん、
自己資金の比率や、
純利益(NOI)と負債返済額の比率などが危険水準を超えてしまうと、
「健全な投資」とはいえなくなります。
「投資」といっても「健全な」という前提は必要でしょう。

自己資金の1000万円が「その人の力量」とみるか、
9000万円の借金ができる信用力も「その人の力量」と考えるか、です。
いずれにしても、自分の力量の範囲は超える借金は、
勧めるべきではありません。

このようにして、
そのオーナーさんを説得できるかどうかは分かりませんが、
一所懸命に熱意をもって説明はすべきです。

「理屈抜きで俺は借金はキライだ」という人はいますけどね。

もし借金を説得できないなら、
土地の一部を売却して資金を作る、とか
土地を借り上げて、あなたが事業をする、など

いろいろなアイデアを考えてあげてはいかがでしょう。

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