オーナー訪問を始めたばかりの若いスタッフから質問を受けました。
「訪問して『募集を任せてください』と言ったら、『管理会社の方に行って欲しい』と言われたのですけど、どうしたらよいですか?」
このレベルの質問が出るような状態で、(よくオーナー訪問を始めたな)と、
ある意味「勇気があるなー」と感心してしまいます。
勇気というか「むぼー」というのかも・・・。
でも、
何も考えずに行動したら、「管理会社に聞いて」と言われたワケです。
それでひとつ経験ができたので、つぎにそのように言われたら
何と返せばいいか、用意ができますよね。
あるいは、「そう言われないように」するには、
最初の説明をどう工夫すればよいか考えることができます。
少なくとも、行動するたびに改善されることが望ましいですね。
「オーナー訪問をしなければ・・」と考えているのに、
準備が出来ていないことを「言い訳」にして、
いつまでも行動を開始しないよりは「ずっと」いいです。
それにしても、も少し「準備してほしーなー」とは思いますけど。
「募集させてください」と言うから「管理会社に行って」と返されるのです。
管理会社から「ADと借主手数料」が客付側に提供されているなら、
そのオーナーの主張は当然です。
オーナーと「直接の取引きがしたい」ことと、
その方が「オーナーが得をする理由」を告げる必要がありますね。
その準備をすべきです。
僕が若いスタッフに投げかけたのは、
「あなたに任せたら、オーナーはどんな得をするの?」という質問。
彼は、「空室が決まります」。
「管理会社が、いままで決められない部屋が、あなたなら決められる?」
彼は、「頑張って決めます」
「では、その“証明と保証”をしてよ」と僕。
彼は困惑して「証明と保証ですか?」
「ショップチャンネル」や「ジャパネットたかた」を見れば分かりますが、
30分や1時間かけて、その商品の効能の「証明」をしっかりとしています。
そして、著名人や権威のある人が、データ等を示して「保証」しています。
多くのネットショップでは、「返金保証」という条件を掲げています。
「頑張って決めます、では心許ないから、もっとしっかり「証明と保証」をしてほしい」
というと、
「どうやるんですか」と彼は言います。
「たとえば「2ヶ月以内に決めます」と言えばいいんじゃない?」
「そんなこと・・・・」
言えない、と彼は吐き出したので、
「それじゃ、会ったばかりのあなたに僕は募集は任せない」と正直に思いました。
それが、オーナーの素直な「答」だと思います。
「しっかりと頑張ります」
でも、決められるかどうかは「やってみなくちゃ分かりません」では、
信頼感や実績のない相手に任せる気にはなれませんよね。
もし「2ヶ月以内に決めます」と言ってお部屋を預かったら、
あなたはきっと、「決めるために」全力を尽くすでしょう。
インターネットの登録も、写真やコメントの隅々まで気を配るはずです。
案内図面だって、お客様に伝えようと、気持ちを込めて作るはずです。
決して「手続き的な仕事」はしませんよね。
協力業者にも、図面を持って廻るかもしれません。
多少、条件の合わないお客様もご案内するでしょう。
このような「一所懸命な行為」はオーナーも見てくれています。
だから万一、2ヶ月で決められないときでも、
あなたへの評価を見直してくれるオーナーもいるはずです。
オーナーはあなたに「証明と保証」を求めています。
たとえば実績は「証明」です。
あなたの扱った物件の稼働率が95%以上なら、立派な証明になります。
多くのオーナーがあなたに任せているのも証明です。
入りやすい店構えも、街でよく見かける看板も、定期的に入る折り込みチラシも、
毎月届けている「オーナーへの役立ち情報」も、
みな「早く部屋を決めてくれる」ための証明になり得ます。
これを活かさない手はありませんね。
そしてあなたの「意気込み」も証明になるのです。
「2ヶ月以内に決めます」と宣言せよ、とは言いませんが、
「何としても決めたい」という意気込みは伝えてください。
その気持ちの強さが「心強い保証」となるのではないでしょうか。