先日、ある人を介して若い社長さんとお会いしました。
こんな感じで「お知り合い」が増えるのは好ましいことです。
その会社の主業務は「ネット入力代行」だそうです。
そこで、今回もネット集客の話のつづき・・・・・
インターネットから集客を増やす手順を、僕なりに6項目に整理してみます。
1.お客様が探している物件を掲載すること。
ごく当たり前のことですが、「徹底」できているでしょうか?
あなたのネット集客が管理物件を中心なら、
オーナーを説得して、
管理物件を「お客様が探している物件」に仕立てる必要があります。
たとえ100点満点でなくても、
・礼金をゼロにするだけでも
・エアコンを取り付けるだけでも
・壁紙を張り替えるだけでも
少しでも「お客様が探している物件」に近づける作業を続けるべきですね。
それが出来ていないなら、
よほどマーケットが良くないかぎり反響が増える(鳴る)のは期待できないでしょう。
あなたのネット集客が、
まだまだ他社物件が中心なら話は簡単です。
「お客様が探している物件」を見つけて、物元の了解を得るだけのことです。
それ以外の物件は載せないのです。
でも、簡単に書きましたが「簡単」ではありませんね。
まず「お客様が探している物件」が何だか分からない・・・かもしれません。
マーケットリサーチなどと難しいとこは言わなくても、
来月は当エリアには「こんな物件を探しているお客様がネットで検索するだろう」
という予測データを持っていないかもしれません。
来店および問い合わせ客の分析を、キチンと行っていれば難しくはないのですが・・・・
もし分からないなら、徹底して研究すべきです。
これを知らなかったら、ネット反響は「まぐれ」でしか増やせないことになります。
それこそ「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」で、
「公開物件数の多さがネット集客を制する」という、間違った方向に突っ走ることになります。
(これはポータルサイトの「強者の戦略」です)
もし管理物件なら、
「何をオーナーに提案すべきか」を知らないことになってしまいます。
そんな会社にオーナーは物件を任せないと思います。
2.他社より1分でも早く公開すること。
特に、まだまだ他社物件中心なら、必須の心構えでしょう。
たとえば「大〇建〇」の新築(築浅)物件が反響がとれる、としましょう。
(決して、この会社の物件掲載を勧めているワケではありません。念のために)
このような物件は他社でも同じく載せるはずです。
ネット集客の主戦場は、スーモ等のポータルサイト(アットホームでもホームズでもよし)になります。
つまり、同じサイトのページに、同じ物件を載せて競うことになります。
そのとき、一番に差をつけるべきは「どちらが先に公開したか」なのです。
たとえばスーモの専用入力システムは、
1日の更新回数が4回だと思います(最新情報でないかもしれませんが)。
午前中に登録すれば、午後一番にはネットに流すことができます。
「大〇建〇のAアパート101号室をネット上に公開したのは当社が一番早い」
という状況を常に作るべきです。
そのためには、
大〇建〇から、常に空室情報を取り寄せます。
(先方からのFAXやメールを待っているようではダメでしょ)
情報を得たら、間取図と外観写真1枚だけでもいいから、
何をおいても、すぐに登録・公開するのです。
・・・という考えをスタッフ全員が「当然です」という感じで共有することが大事ですね。
公開スピードに拘(こだわ)るのは、管理物件でも同じです。
3.掲載するデータの質で他社を圧倒する。
掲載するデータとは、
・写真(動画も)
・間取図
・コメント欄のテキスト文書
この3つしかありません。
各ポータルサイトは、写真の枚数や文字数に制限が設けられています。
その制限の中で、
同じポータルサイト内においては、近隣のライバル会社を圧倒し続けるべきです。
写真の枚数は20枚以上、できれば動画も活用したい。
動画はお客様向けというより、一覧ページの掲載順序を上位にする効果があるのでは(?)と思います。
間取図は誰もが「綺麗で見やすい」レベルのものを作ります。
そのために「間取図作成ツール」も拘(こだわ)って選びます。
(「イラストレーター」で作るのが一番綺麗かもしれませんね)
室内写真には広角レンズは必須です。
可能なら「ちょっとした」グッズを用意したいです。
(たとえば「ペット可物件」なら「ぬいぐるみ」を置いておくとか)
お客様が注目してくれる写真、
お客様に一目瞭然で伝わる写真を用意します。
コメントも、
各ポータルサイトに合った文字数とキーワードを選びます。
お客様が「検索に使うであろう」キーワードを並べてください。
以上はポータルサイトを想定して書いていますが、
基本は自社サイトも同じです。
4.入力方法にも拘(こだわ)る。
掲載データの質を高くするために、前項3は「いい素材」を集める方法でした。
もうひとつ大事なのは「どう入力するか」です。
「入力はどれも同じでは?」と思うかもしれませんが、
同じではありません。
たとえば、
ポータルサイト御三家(スーモ、アットホーム、ホームズ)を使っているとします。
各サイトには、それぞれに特色がありますよね。
キャッチフレーズが「どこ」に表示されるか、、何か所あるか、文字数はいくつまでか。
写真は何枚まで掲載できるか、写真にコメントを入れられるか。
一覧ページに表示される順番に「どんな」ルールがあるか。
(つまり、あらゆるところが、それぞれ違うのです)
掲載している情報の質で「他社を圧倒」したいのですから、
各サイトの特色に合わせて、一番いい方法で入力すべきです。
もし、あなたの入力方法が、
各サイトに一発で入力できる「一括入力方式」と、
各サイトが用意する「専用入力システム」があるなら、
どちらが、サイトの特色に合わせて、パフォーマンスを最高に活かせるでしょうか。
もうひとつ、公開タイミングにも差がつきます。
更新が1日に1回だけ(つまり、公開は翌日になる)入力方法と、
更新が1日に数回の(つまり、午前中に入力したデータは午後一番に公開できる)方法なら、
どちらが「他社より1分でも早く公開」することが可能でしょう。
せっかく「他社より早く空室情報」を得て、
「他社に負けない素材」と揃えたなら、
それらを最大限に活かせるように、入力方法にも拘(こだわ)りたいと思うのです。
5.として、
1~4を少人数で実現するためには「何かを絞り込む」こと。
いままで書いたことを実践するためには、
重要なことを選んで絞り込まなければ、実践は厳しいでしょう。
「必要なもだけを行い、不要なものは捨てる」勇気が必要です。
では、何を絞り込むのでしょうか。
たとえば「公開件数」を絞ります。
数よりも質を、お客様は求めています。
「物件のエリア」を絞ります。
まず、自社が最重要とする最小エリアから始めましょう。
「家賃帯」を絞ります。
どちらかといえば高額帯を狙った方がいいと個人的には考えますが、
会社の方針で「しっかりと」決めるべきです。
「物件タイプ」を絞ります。
その時期に需要の多い物件は、
単身者用か、カップル向けか、ファミリー物件なのか。
その時々に合わせてます。
そして・・・・
「ポータルサイト」絞ります。
そのサイトの特色を最大限に活かすには、ひとつひとつ「極める」必要があると思います。
御三家同時にはなかなか極められないのではないでしょうか。
あるいは3人のスタッフに、それぞれを担当させて、
責任を持って「極める」ようにするのもいいかもしれません。
・・・その場合、
御三家を利用していて、
各サイトの「専用入力システム」から入力するとなると、
同じ入力作業を3回もしなければなりませんね。
(自社サイトを入れると4回です)
それでは「人手が足りない」ということになるでしょう。
そこで6の提案・・・
6.「入力代行サービス」という選択肢を検討。
「入力する人手が足りない」というと、人材不足、人手不足に聞こますが、
実はこれは経費の問題です。
つまり広告費です。
ネット集客のために必要な経費です。
結局のところ、反響は「1件にナンボかかったか」で評価すべきですから。
集客のための総経費 ÷ 反響数 = 反響単価 です。
たとえば、
物件の質に拘(こだわ)って、
結果として掲載数が減れば、
ポータルサイト各社に支払う費用は減ります。
その分は入力費用にまわせるかもしれません。
「入力代行サービス」を使わない「もうひとつ」の理由として、
「入力は営業スタッフがやればいい」という考えがあると思います。
僕の考えはこうです。
営業スタッフがやるべきことは、
・お客様が探している物件の情報収集を徹底する
・現地確認と写真撮影を早く行う
・効果的なコメントの草案する
・常に、ポータルサイトで自社とライバル他社の掲載状況の比較する
そして、もちろん
・反響対応をしっかり行う
いかに来店していただくか、いかに申し込んでいただくか・・・・です。
これらに「及第点」をとりながら、さらに時間が余るなら、
入力作業も行えばいいでしょう。
間取図も作成したらよいのではないでしょうか。
少なくとも入力作業は「ネット集客のための必要経費」です。
「1件入力するのに“いくらかかるか”」という問題です。
パートさんでもいいけど、一件当たりの入力単価が把握できないのが難点です。
(以外に高くついてる場合もあります)
急に休まれると「急ぎの入力」が翌日回しになったり、
土日祝祭日は休み・・・なんてこともありますね。
その代わり、
電話に出てくれるし、お客様にお茶も出して入れる、というメリットもありますが。
入力代行システムは、
スーモに月50件入力するなら 1万円
間取図の作成も50件頼むなら 入力と合計で約2万5千円
という金額が明確です。
あとは集客のためにこの費用を「出せるか出せないか」です。
実は「入力代行サービス」を活用するという考えは、僕の頭にはありませんでした。
冒頭で書いたように、
その会社を経営する若い社長さんと知り合って話を聞いたとき、
「あ、こんな選択肢もある」と気付いた次第です。
これで、
複数のポータルサイトに複数の入力作業を行わなければならない「人手の問題」が、
単なる「経費の問題」に変わりました。
条件などの詳細は以下のサイトから確認してみてください。
http://enc-japan.com/parts/data/
さて、少なくとも1~5までの提案には、現在のところは自信があります。
管理物件主体のネット集客も、
まだまだ他社物件を頼ったネット集客でも、
基本的な考え方は同じです。
実践方法は、あなたの会社ならではの方法がありますから、
それぞれ、その時の最良の方法を選べばよいでしょう。
でも、方法論よりも「考え方」が大事です。
ネット集客に対する、確固たる考え方決めて、社内で共有してください。
ネット集客は、
管理を増やすためにも「欠かせない」技術ですから。