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高い入居率は「組織」で実現する

今回は、6500室の管理物件で96%の入居率を維持し、
年間で1200室の管理を増やした、その「組織」についてレポートします。

「三福さん」の組織の特徴のひとつは、

「責任と役割がシンプルであること」
「専任体制となっていること」
にあると思われます。

それを最も物語っているのが「管理営業」と呼ばれるセクションです。
会社の売上を増やすための、
つまり「管理を増やして」、「部屋を埋める」ための「最前線」に立つセクションです。

現在は7名(1名は新人)。
ひとり1000室まで担当します。
そして、担当する物件の入居率の責任を負います。

そのために「やること」は分かりますね?
「住みたくなる部屋」とするために、企画して提案して実施します。

基本となるのは前回紹介した「8つの項目」。
<その1>すぐに出来ることをやる(物件名変更など)
<その2>内覧に来られたお客様を感動させる
<その3>部屋に必要な基本設備を付ける
<その4>サプラス倶楽部(入居費用0円プランなど)
<その5>コンサル・リフォームを提案する
<その6>部屋のモデルルームとする
<その7>家具、家電を付ける
<その8>ターゲットを絞った「部屋づくり」

そして「テナントリテンション」の実施。

リーシングは、グループ会社の「アパマンショップ加盟店」と
近隣の「客付け業者」を最大限に活用。

もうひとつの「責任と役割」は「新規受託」です。
つまり、管理物件を増やすこと。

基本的に「オーナー営業」はしない、とのことですから、
もっぱら業務の中心は「物件審査」と「オーナーの説得」でしょう。

このメルマガでも、「再評価」とか「再査定」と表現していますが、
物件の実力をオーナーに理解させることが重要です。

例えば、65000円で募集している物件に対して、
「このまま貸すのなら55000円です」と言うのでしょう。
そして、
「65000円で貸したいなら、当社の“8つの提案”があります」と。

つまり、
「本気で埋めたいですか?」と質問して、
「埋めたいなら、・・・・方法は2つあります」
この部分ですね。

「管理営業」担当の大きな役割は、以上の2つです。
この目標に対して責任を負います。

資料によると、「管理営業」担当は10項目以上の目標が明確となっているようです。
「入居率」「リフォーム売上」「付帯商品売上」など、です。
この「やるべき事 = 役割」「目標数値 = 責任」とが
シンプルに明確化されていることが特徴です。
そして、それを「専任できる」組織になっています。

そしてセクションの中で、担当者同士が「互いに競い合う」仕組みとなっています。
担当物件がローテーションされることもあります。

残念ながら資料はありませんが、
そのための「マニュアル」や「提案書式」や「文書類、ツール」が、
しっかりとサポートされているはずです。

その他のセクションとして「管理業務」があります。
滞納賃料の督促やクレーム処理など、入居者と建物・設備の管理業務を担当します。
スタッフは6名(業務4名+事務2名)ですから、
管理業務はひとり1500室以上を担当する計算です。
忙しいですね。

そのために、手間やストレスとなる業務を効率化しています。
立ち会いや原状回復業務は行いません。
入居者に「原状回復費用」を請求しないシステムだからです。
カギも保管しません。

逆に、空室期間を短くするために必要な作業や
テナントリテンションにつながる作業は手を抜きません。
「高い入居率」を維持することが「共通の目標」だからです。

「サービススタッフ」というセクションに7名が配置されています。
定期の巡回点検や清掃を担当しています。
全員がシニアの契約社員です。

その他に「事務スタッフ」が7名(2名は新人)です。
家賃の入金・送金や契約書の作成、その他入力、資料作成などを行い
各セクションをサポートしています。

去年、CPM資格取得の勉強をしているときに「職務記述書」の存在を知りました。
米国のPMでは使われているのですが、
各業務ごとに「やるべきこと」「そのために必要な知識」「目標数値」などが明確に記載されたものが用意されています。
それによって担当者は、自分の「役割と責任範囲」が理解できます。
「いま足らない知識や経験」も分かりますし、「いつまでに習得するか」の目標も立てられます。
上司の評価も、その記述書に基づいて行えます。

「三福さん」の組織ごとのマニュアルが、どの程度のものか分かりませんが、
同じような目的の元に「明確化」されているのでしょう。

なかなか、奥が深いですね。

さてさて、
2回に渡って「三福さん」レポートしましたが、あなたはどう思われましたか?

「真似するのは難しい」と感じましたか?
「当社でもほとんど出来ている」と思いましたか?

これらのアイデアを「どのように当社で実現するか」が最も重要なテーマですね。

次回は、そのテーマを考えたいと思います。

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