繁忙期の真っただ中ですが、来店状況はいかがでしょうか。
これから2月末までの間に、どのような方針で挑むべきか、お話させていただきます。
まず、1月と2月は「バーゲンセール」と認識すべきです。
この期間に売り切らないと、在庫として残ってしまうと考えるべきです。
ですから、需要が多いからと言って強気の条件でいくのではなく、この期間に顧客の目を引く条件を「すべて」出すべきです。
オーナーさんにも、この認識をもっていただくように啓蒙しましょう。
まず、空室と空き予定の部屋の中で、「決めるのに不安を感じる」物件をリストアップしましょう。
決めやすい順に並べたときの、下位の30%~50%でもいいです。
これらの物件については、次のリストの条件の中で、採用できるものを複合的に選んでオーナーさんに提案しましょう。
・ゼロゼロ物件とする
・賃料1カ月をフリーレントする。
・ADを客付業者に支払う(オーナー負担が2カ月分)
・客付会社の営業にボーナスを出す(商品券2万円分とか)
・家具を設置して契約者にそのまま使ってもらう
・カラー図面を作成して業者に配る
・賃料を下げる(なるべく最後の手段)
ひとつだけでなく、二つでも三つでも、必要な措置を取り上げて、オーナーに提案しましょう。
オーナーが聞き届けてくれないときは、「2月10日までに決まらなかったら」というような、期限付き提案に切り替えましょう。
「ゼロゼロ」も「フリーレント」も、「AD」も「家具」も、賃料の1カ月分の負担をお願いするのは同じです(物件の競争力が弱い場合は2カ月分の負担もありますが)。
借主が平均で3年住んでもらえるとして、36分の1の収入を減らすだけの話なので、色々な角度からの説明を工夫してください。
とにかく、この期間に埋めることがオーナーのためになるのです。信念を持って説得しましょう。
「ゼロゼロ物件」について、提案があります。
たとえば賃料5万円の物件が「ゼロゼロ」のとき、お客様が電話で「初期費用の合計はいくらですか」と聞いてきます。
前家賃と手数料と保険と保証料で15万円くらいになると思います。
会社によっては、ルームクリーニング料金を、契約時に前取りするシステムでさらに3万円請求したりすると、合計18万円になったりします。
これでは、「ゼロゼロ」と期待して電話してきたお客様はガッカリしてしまいます。
「なら、いいです」と言われて電話を切られてしまうのではないでしょうか。
何のための「ゼロゼロ物件」か分りません。
そこで、「初期費用9万円ポッキリ」というようなフレーズで募集してはどうでしょうか。
手数料と保険と保証料のみで入居できるようにするのです(つまり、オーナーさんにフリーレントにしていただきます)。
賃料5万円の「ゼロゼロ物件」の場合、お客様が許せる初期費用は、10万円が限度だと思います。その初期費用を固定額にすることによって、「分りやすさ」と「安心感」が生まれるのではないでしょうか。
単なるフリーレント表示よりインパクトがあると思います。
上位50%以内の物件であっても、2月15日を過ぎて決まっていなかったら、同様の提案をしましょう。
お客様のピークは2月中で終わってしまう可能性もありますので。
色々なアイディアを出して、2月末までの残された期間に、出来ることは全てやりましょう。
その成功体験は、皆さんのノウハウになっていくでしょう。