「5週間で7回の研修をこなす」という、“怒涛の35日間”も、あと「わずかと」なりました。
その間、名古屋1回、大阪1回、福岡1回、そして東京で4回の研修を実施するというスケジュールです。
最後は今週の東京3日間でフィナーレです。
その真ん中あたりで、東京で2日間の「賃貸管理研修」を行いました。
参加者はあまり集まりませんが、今回の中で、一番「ためになる」と自負している研修です。
内容は、管理の実務についてが半分で、あとの半分は「プロパティマネジメントを目指そう」という感じになっています。
その二日目の冒頭で、「昨日の振り返り」を話しました。
初日の内容の「総まとめ」です。
ご一緒に振り返ってみましょう。
【今後は「オーナーの収益を増やせる」賃貸管理を目指す】
賃貸管理会社のお客様は誰か?
このように問えば当然に「それはオーナーさんです」と答えると思います。
でも、本当に「オーナーさんだけをお客様」と行動している会社は多くありません。
なぜか?
もう一方で「部屋を探す人もお客様」としているからです。
「それでいいんじゃない?」
と思う方が多いと思います。
オーナーと入居者と「両方ともお客様」という考えは、賃貸管理会社にとっては「ごく自然」なものですね。
そう考える理由は、ほとんどの賃貸管理会社は、最初は「仲介」からスタートしているからでしょう。
賃貸仲介をしていたら自然と管理物件が増えていった、という成り立ちが多いのです。
だから最初から「部屋を探す人がお客様」なのです。
でも、物件の管理を任せるオーナーにしてみれば、「自分だけをお客様と見て欲しい」と思うでしょう。
お客様の心理としては当然ですね。
家賃の値下げ交渉のとき、どうしますか?
オーナーは「下げたくない」と思い、入居者は「下げてほしい」と考えます。
賃料発生時期を延ばしてほしいと言われたら?
オーナーは「早く」と思い、入居者は「遅く」と考えます。
与信の低い人が入居を申し込んできたら?
オーナーは「家賃滞納は避けたい」と思い、入居者は「入れて欲しい」と考えます。
二人の希望は「反対方向」を向いていますね。
このとき「両方ともお客様」という発想は矛盾しています。
「いや、オーナーのために、家賃を下げてでも、フリーレントにしてでも、部屋を決めることが最善だ」
と言うかもしれません。
本当でしょうか?
目の前のお客様の要望を聞かなかったら、仲介成立のチャンスが消えてしまう、と思っていないでしょうか。
目の前のお客様に情を感じて、希望を少しでも叶えてあげたい、と思っていないでしょうか。
目の前の空室を消したいために、条件に応じた方がいい、と思っていないでしょうか。
いま、完全に「オーナー側に立っている」賃貸管理会社は少ないですね。
完全にオーナー側とは?
たとえば、仲介手数料は取りません。
募集は客付業者に依頼するのが基本です。
自社で集客したら客付業者に紹介します。
あるいは、仲介手数料を取らないで紹介します。
つまり、仲介部門を持たないか、まったくの別組織とします。
でもこれが、ほとんどの賃貸管理会社にとって「高いハードル」であることは理解しています。
このメルマガを読んでいる方の大半も「馬鹿げてる」と思うかもしれません。
仲介手数料を取らなかったら、売り上げの半分が消えてしまうでしょうから。
短期的には「そのように」なると思います。
しかし、もうひとつの側面から考えてみると、
そのような「完全にオーナー側に立った」賃貸管理会社が、あなたのライバルとして出現したら・・・・・・
いま、あなたに管理を任せているオーナーは、どうするのでしょうか。
それと、もうひとつ、
今までのように仲介手数料が稼ぐことができるのでしょうか。
部屋を探す人の減少と、
集客競争の激化と、
消費者が「1ヶ月分の手数料」を払い続けるか、
という不安要素がありますよね。
いま「仲介手数料を捨てる」のは難しくても、3年計画なら、何とかなるかもしれませんよ。
私事ですが・・・・・・
2年前に「ある決心」をしました。(ちゃちな決心ですが)
会社の30%を占める「ある売上」が、3年以内に「ゼロ」になると予想したのです。
でも売上を減らすわけにはいかないので、3年以内に「それを上回るお客様」を確保しなければなりません。
そのために「100社の会員」を増やすことに決めました。
準備段階から1年半くらい経ちましたが60社くらい増やすことができて、目標まで6割のところです。
この発想は「まさに賃貸管理」なのですが、
1社から大きな売上をいただくより、100社と繋がっていた方が、
売上も“心もち”も安定しますよね。
(こんな話、興味はないと思いますが・・・)
つまり、3年くらいの計画で、賃貸仲介兼業から、完全な賃貸管理に移行させることは可能だと思います。
そのためには、
オーナーの役に立つ(収益増に貢献する)賃貸管理に移行しながら、
「管理物件を増やし続ける」ことです。
「賃貸管理専業に移行することに“意味”があるのか?」
ここは迷うところだと思います。
管理戸数500戸で年間の賃貸部門の売上が、
管理関連 3000万円
仲介手数料 3000万円 合計6000万円の売上。
管理戸数1000戸で、
管理関連 6000万円
仲介手数料 ゼロ 合計6000万円の売上。
どちらが、売上と“心もち”が安定するでしょうか。
しかも「オーナー側に立った賃貸管理」なら、さらに増え続けると思います。
「昨日の振り返り」は4つあったのですが、
ひとつで終わってしまいました。
続きは、近いうちに・・・