どんな商売でも会社にとって重要課題は「集客」だと思います。
どんな優秀な営業スタッフを揃えても
、 「お客様」を目の前に連れてこなかったら力を発揮できません。
どんなにいい「商品」を持っていても、お客様に伝わらなかったら売れません。
今回は「マーケティング」の話です。
賃貸管理業の「マーケティング」は二つあります。
私たちの「プロパティマネジメント」を売るためのマーケティング。
オーナーの「物件」を貸すためのマーケティング。
どちらも「軽く見られている」ような気がします。
例え話です。
もし、あるエリアを選んで「飲食店」を始めたい、とします。
調理人は雇う予定なので、提供する料理はまだ決めていません。
そこで、エリアマーケティングを行うと思います。
このエリアに住んでいる人は、何を食べたいと思っているか
このエリアに外から訪れる人は、何を食べたいと思っているか
調査結果は、
ラーメンを食べたい人 40%
イタリア料理を食べたい人 25%
焼肉を食べたい人 25%
寿司を食べい人 10%
でした。
「ラーメンが断トツだから、ラーメン屋にしよう」というのは早計ですね。
次に、このエリアにある飲食店の数(※)を「料理別」に調査します。
(※)店舗数と席数をある係数で掛けて計算します。
結果は、
ラーメン屋 55%
イタリア料理店 20%
焼肉屋 10%
寿司屋 15%
でした。
これが「需要」と「供給」のギャップです。
どこのエリアでも起こっている「こと」です。
このエリアなら「焼肉屋さん」が一番見込みがありそうです。
(ユッケ騒動で逆風が吹いてるかもしれませんが)
次点は「イタリア料理屋さん」ですね。
ラーメンを食べたい人がいくら多くても、こんなにライバルが多くては商売は厳しいでしょう。
さて、私たちのエリアには、どんな「賃貸需要」があるのでしょうか。
このエリアで数十年も営業している賃貸管理会社なら、
当然に知っているでしょうか?
お客様をグループ分けして、希望する面積を想定してみます。
・若い単身世帯(学生、20代の社会人) 20~25m2
・少し収入のある単身世帯(30代の社会人) 30~45m2
・カップル(新婚、DINKS) 40~60m2
・夫婦と子供(上の子が就学前) 50~70m2
・夫婦と子供(小学生以上) 70~85m2
・その他(老夫婦・母子家庭など) 40~50m2
先ほどの「飲食店」のように、
上記のお客様グループは、
皆さんのエリアでは、どれくらいの比率なのでしょうか?
もう一度確認しますが、
このエリアで数十年も営業している賃貸管理会社なら、
当然に知っていますよね?
例えば、こんな数字は、現実と「かけ離れて」いるでしょうか。
・若い単身世帯 30%
・少し収入のある単身世帯 10%
・カップル 25%
・夫婦と子供(就学前) 15%
・夫婦と子供(小学生以上) 5%
・その他 5%
さて、この「賃貸需要」が判明したとして、
次に知りたいのは「供給」です。
私たちのエリアには、どんな間取と面積の賃貸住宅が供給されているでしょう。
またまた、しつこいですが(笑)、
このエリアで数十年も営業している賃貸管理会社なら、
当然に知っていますかね?
例えば、
18~25m2の 1K タイプ 30%
30~40m2の 1LDK タイプ 5%
35~45m2の 2DK タイプ 30%
45~55m2の 2LDK タイプ 5%
50~60m2の 3DK タイプ 20%
70m2以上の 3LDK タイプ 15%
こんな結果だったとします。
あきらかな「需要と供給のギャップ」があることが判明しました。
どちらのエリアでも起こっていると思います。
だって、建てる側が「エリアマーケティング」など行ってませんから。
この「需給のギャップ」を知ることは、
地域の賃貸管理会社にとって重要ではないでしょうか。
上記のように、供給過多になっている「2DK、3DK、3LDK」物件に対して
適切な「リニューアル計画」を立てるには、このデータは必須になります。
また、需要があるのに供給されていないゾーンがあることを知るのは、
効果の読める「リニューアル計画」を立てるには、大きな力になります。
オーナーに提案するときの「材料」としても、
大きな説得力を発揮すると思います。
では、こんなデータをどうやって「手に入れる」のでしょうか?
簡単ですよね?
続きは次回。