今回は、「得だねッ情報」を、「管理物件を増やすため」に活用する方法、のお話です。
「管理を増やすこと」に限らず、すべての「営業」に共通するのは、
「お客様との関係」において、ひとつひとつの「段階」を確実に登り詰めていく、必要性です。
その「段階」とは、
1.お客様との関係を築く → お客様の警戒感と不信感を取り除く
2.お客様の情報を集める → お客様が何を欲しているか
3.お客様に提案する → 「商品」をプレゼンテーション
4.お客様の「断り」を排除する → いま決める必要性を説得する
5.お客様に納品する
6.お客様をフォローアップする
です
。
下手な「営業」は、
「1.関係づくり」と「2.情報収集」を軽視して、いきなり「3.商品説明」から入ろうします。
あるいは「段階」を行ったり来たりしています。
「6.アフターフォロー」を、全く無視する者もいます。
オーナーを相手にした「管理を増やす営業」に置き換えて考えてみましょう。
最初のアプローチのとき、オーナーは程度の差こそあれ、
営業に対し警戒感や不信感を抱いているものです。
「何か、売りつけようとしている」と身構えるのです。
あるいは「知らない会社に物件を任せられない」と思っています。
だから「関係づくり」は不可欠です。
オーナーは、それぞれ賃貸経営に対する「要望」や「問題」を抱えています。
その「要望」や「問題」は「オーナーによって異なる」のものです。
オーナーの「要望」や「問題」を知りもしないで、
自分の「管理業務」の説明だけを一方的にしても、オーナーの心には響きません。
だから「情報収集」が必要なのです。
それを受けて「管理業務」の説明をするときは、
オーナーの「要望」や「問題」に光を当てたものであるべき、です。
その「解決策」をオーナーは聞きたいのです。
私たちの提案に納得したとしても、
「今すぐに管理を変えなくても・・」と、戸惑うオーナーもいます。
自主管理の方針を変えるとか、管理業者を変えることは、エネルギーを要します。
だから「後で考えよう」と先送りを選択するかもしれません。
それを許したら、「段階」がここでストップしてしまいます。
オーナーが決断するための「理由」を提供しなければなりません。
・なぜ「賃貸管理」を他人に任せなければならないのか
・なぜ当社に「賃貸管理」を任せなければならないのか
・なぜ「今すぐ」決めなければならないのか
その「問い」にたいする「答え」です。
この、1~6までの「段階」は、
売買仲介も賃貸仲介も、ほとんどの「営業」に共通の「必要なステップ」です。
さて、「1.関係づくり」に話を戻しましょう。
そのために何をすれば良いのか?
ある会社は、
「勉強会」を開催したり、「友の会」を組織したり、「旅行会」を催したりしています。
しかしこの方法は、少し「大がかり」ですね。
もっと簡単な方法を提案しています。
それが、オーナーのための「ニュースレター」を発信すること、なのです。
そうです。「得だねッ情報」です。
オーナーに「得だねッ情報」を発信することが、なぜ「関係づくり」に効果があるのでしょうか。
理由の1.オーナーは「役立つ情報」を求めています。
賃貸経営に役立つ情報とは、「業界のニュース」と「賃貸経営ノウハウ」です。
どちらも簡単に手にできません。
しかし皆さんは、その情報を持っています。それを提供すれば良いと思います。
人は、「役立つ情報」を提供してくれる相手に対し、
好意・感謝・信頼の気持ちを徐々に抱きます(少なくとも警戒感は取り除かれるでしょう)。
理由の2.いま、募集や管理を依頼している業者は「何も提供していません」。
つまり、競合の管理会社は「6.フォローアップ」を怠っているのです。
皆さんは、管理オーナーに対し「得だねッ情報」を送り続けていますから、
「フォローアップ」のひとつを実行していることになります。
理由の3.「得だねッ情報」は「紙の営業マン」です。
オーナーに会って説明できることには限りがあります。
営業スタッフが「説明した気」になっていても、
オーナーの耳に届いていない事は意外と多いです。
(人間が「耳から得た情報をどれだけ覚えているか」の心理実験をご存じですか?)
「得だねッ情報」と一緒に、皆さんからの営業メッセージを挿入することができます。
「成功事例」や「ポリシー」や「新しい提案」などです。
それは「あいさつ状」や「リーフレット」などで発信することができます。
会って説明することと、
「得だねッ情報」等の「目から入る情報」によって、相乗効果も生まれます。
もし「得だねッ情報」を、管理オーナーだけに送っているのでしたら、少し「勿体ない」と思います。
オーナーの「警戒感」や「不信感」を徐々に取り除く有効なツールとして、ぜひ活用してください。
その際は(何度も言ってますが)、皆さんからの「営業メッセージ」を添えることを、忘れないでください。