1. ホーム
  2. オーナー向けのメッセージ >
  3. 賃貸経営の数値の正しい見方

賃貸経営の数値の正しい見方

賃貸経営の「正しい数値」を知って、経営状態の「是非を知る」ことは大切ですね。では「正しい数値」とは何でしょうか。
たとえば、目の前の「入室・空室」の状況だけ見て判断するのは「良くない」ことは分かると思います。では、確定申告のときに税理士さんが作成した「売上と経費と利益(損失)の数値」ならどうでしょう。
これも「結果」を見ているだけなので、「改善」に、なかなか結びつきにくい数字ですね。
「正しい数値」とは、それによって「問題点」が浮かび上がり、「改善すべき課題」が分かるようなもの、であるべきです。

まず、ご所有の賃貸物件が持つ能力を100%発揮したときの「理想の売上」を把握してください。
満室のまま1年間を維持したときの売上高です。現実にはなかなか実現しない数値ですね。
※新築時の数年はあるかもしれません。
でも、この数値は、オーナーの希望家賃で計算してはダメです。
例えば10戸のアパートで、平均80000円で募集していて、半分の部屋が半年以上空いていたら、
この物件の実力は80000円ではありません。おそらく70000円程度でしょう。
この実力家賃で100%稼働したときの年間売上を知ってください。
そして、賃貸経営の最初の画題は、この「総潜在賃料収入」を高め、維持すること、です。

この数字と、実際に家賃として入金のあった数字(実効総収入といいます)との差が「ロス」です。
ロスには、
・空室による損失
・値引きによる損失
・譲歩(フリーレント等)による損失
・未回収による損失  等があります。
ロスが「どれくらい」発生しているか、を知ることは経営者として大事ですね。
そして「出来る限り」ロスを減らすことが「改善」につながります。
これまでの数値を年に換算して整理すると下のようになります。

総潜在賃料収 8,400,000円
・空室損
・値引き損 -2,100,000円
・譲歩損
・未回収損
実効総収入  6,300,000円

※平均70000円で計算
※ロスは「総潜在賃料」の25%として計算しています。

次に賃貸経営をするために必要となる「運営費」を把握します。
運営費とは、
・税金(固定資産税 等)
・保険(火災保険、施設保険 等)
・管理手数料
・水道光熱費(共用部分)
・修繕費(資本的支出でないもの)
・設備保全費(定期点検費 等)
・リース代
・備品代
・事務代
・その他  などです。
必要な運営費はかけなければなりませんが、下げることが可能なものは検討すべきです。
この「運営費」を差し引いて得た数値が、賃貸物件にとって最も重要な数値となります。この数値を「営業純利益」といいます。
NOI(エヌオーアイ)と呼ばれ、不動産投資家が一番重要視する数値です。その物件の実力が表われている数値です。
「賃貸物件の価値を高める」とは「NOI」を高めること、と言っても過言ではありません。
今までの数値を整理しました。

総潜在賃料収  8,400,000円
・ロス    -2,100,000円
実効総収入   6,300,000円
・運営費   -1,680,000円
営業純利益   4,620,000円
・負債支払額 -3,000,000円
キャッシュフロー    1,620,000円

「NOI」を高めるためには、もう一度繰り返しますが、
・物件の「潜在賃料」を高くする
物件を「住みやすく」「魅力のあるもの」とするための「あらゆる行為」で対処します。
・ロスをなくす
特に空室による損失をなくすために「長く住んでもらう」「早く埋める」ことに注力します。
・運営費を下げる
これについては、絶えず意識を持ち続けることが大事です。

最後にローン返済額(負債支払額)を引いた数値が「キャッシュフロー」となります。
返済額はオーナーの事情によって異なりますが、この「キャッシュフロー」を重視した経営は大事ですね。
このような数値を予算立てて、実際の数値と比べることによって、賃貸経営の「課題」が明確になってくるのです。
その課題を解決していくために、私達がお手伝いいたします。

 

管理と仲介手数料が増える!無料メルマガ 賃貸管理戸数を増やし、仲介売り上げを増やすために役立つメールマガジンを無料で公開しています。 →さらに詳しく知りたい方はこちらをクリック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です