今回は「日常清掃」について。
僕たちが行っていた、管理物件の日常清掃についての話です。
管理物件が500戸近くなってきたときに、
「うちの管理物件をもっと綺麗にしようよ」ということで、
共用部分の清掃をすることになりました。
「すべて自分たちやろう」、というのが基本です。
管理物件を、すべて清掃して回りました。
各物件を週一回のペース清掃して、1ヶ月くらい経つと、
具体的な掃除の仕方や必要な用具、人員、時間などが分かってきます。
そこで人員を募集しました。
結果的に20代30代の主婦のパートさんが集まりました。
ほとんど、お子さんは幼稚園に通っているお母さんばかりです。
知り合いを紹介してもらっていたら、そのようになったのです。
幼稚園は、水曜日と土曜日が半日だし、
子どもが急に熱を出したりとか、
時間の決まったパートタイマーの仕事につきにくい、という事情があったようです。
4~5人のパートさんで一つのチームを作り、
チームごとに10棟くらいを受け持ってもらいました。
週に一回ずつ清掃してもらいます。
時間や曜日はチームに任せました。
もちろん、夜間や早朝以外の時間帯です。
各自の働いた時間は、チームリーダーにまとめて申告してもらいます。
僕たちは清掃の標準時間を知っているので、許容範囲を超えたら注意できます。
(注意が必要なことはなかったですが)
時給は800円(当時、すかいらーくの時給が580円)でした。
チームで時間を決められるので、自由度が大きいことが彼女たちのメリットだったみたいです。
きつい仕事だけど、明るくやってくれました。
彼女たちを「クリーンレディさん」と呼んで、
「お掃除のパートさん」などと絶対に呼ばせませんでした。
作業の終わりには報告書を出しに店舗に来てもらうのですが、
「正面玄関から入って来てね」と言っていました。
ジーパンと長靴姿(と言っても、スマートな格好してたけど)で入ってきます。
全員、「ご苦労様」と声をかけます。
さて結果的に、
オーナーさんに対して、賃料の2%の料金で、
週一回の質のいい「日常清掃」が提供できるようになりました。
そして、「渡辺住研(勤めていた会社の名前)さんの管理物件は、いつでも綺麗だね」
と言われるようになったのです。
この話は、
幼稚園園児のお母さんを集めて「掃除部隊を作ろう」と言っているわけではありません。
時代も違うでしょう。
重要なのは、
オーナーが負担する費用を抑えつつ、週一回以上の、質のいい清掃を提供する、
ということだと思います。
業者に“丸投げ”すれば掃除をするのは簡単ですが、費用が合わないし、
清掃の質も保証できませんね。
「安く」「いい掃除」を提供する事が「カギ」になります。
管理物件がいつも綺麗に保たれる、ということは、
「テナントリテンション」の面からも「とても」重要です。
※テナントリテンションとは、入居者に永く住んでもらうこと です。
他の方法として、
30~40世帯の賃貸マンションで「日常清掃」していただく方を探す時に、
入居者の中から下記の条件で人選したことがあります。
ひとつ、働き者の奥さん。
ふたつ、お子さんが小さくて働きに出れない。
この条件でピンポイントで「狙い撃ち」にして、住んでいるマンションの清掃をお願いしました。
お子さんが寝たときの時間を利用して、共用部分を清掃してもらいます。
少しずつ、週一回で建物全体が終わるペースの作業です。
月、数万円の収入になるので喜んでくれました。
どのように人手を確保するか、
アイディアは、色々と出てくるでしょう。
「プロパティマネジメント」として、管理物件の日常清掃を請け負うのは「必須」ですね。
僕たちの使命の中に、
・入居者に快適に住んでもらって稼働率を上げる
・資産価値を維持する
・オーナー負担の運営費を節約する
というのがあります。
これは、「日常清掃」を請け負わないと実現しにくいし
、 これらの課題をクリアするような「日常清掃」という商品を提供したいものです。
これも、ひとつの「当社の強み」、になるはずです。