20年ほど前に当社では、
不動産業者さん向けホームページを制作していました。
現在は、ホームページという入れ物でなく、中身のシステムの優劣を競う時代なので、
今は、もっぱら、優れたと思うシステムを持つ制作会社を紹介しています。
当時に、
ホームページ制作を検討している見込み客とお会いするときに、
自分をどう紹介しようか、考えました。
「不動産会社を専門に、ホームページを作っております」
・・・・ぜんぜんダメですよね。
「2年間で100以上のサイトを作らせていただきました」
・・・・自画自賛くさくて受けませんね。
最終的に辿り着いたコトバは、
「御社のサイトから反響を増やす方法を、ホームページを作りながらアドバイスしています」
でした。
すると、「ほう。どうやって反響を増やすのですか?」と聞いてくるのが通常です。
そこから先は当社の得意分野のコンサルモードです。
「どんなホームページを作るのか、話くらいは聞いてやろう」と思っていた相手が、
僕の説明に耳を傾けて、その先を促すように態度を変えます。
これが、ホームページを作るときの、当社の「売り」だったのです。
これは別の言い方では、USPと言います。
USP(ユニーク・セリング・プロポジション)とは、
「どうしてあなたが他と比べて特別なのか」
「どうしてあなたの会社は、他の管理会社よりもオーナーの役に立てるのか」
といった質問に対する明確な答えです。
今回のテーマは、
「貴方の会社には、この問いに対する明確な答えがありますか?」 です。
たとえば、新規のお客様を迎えたときの挨拶を考えたとき、
A君 :
いらっしゃいませ。わたくし、賃貸を担当させていただきますAと申します。
よろしく、お願いします。
B君 :
いらっしゃいませ。わたくし、この地域で暮らしているBと申します。
このエリアのことなら、何でも聞いてください!
お客様は、この二人の挨拶の、どちらに魅力を感じるでしょうか。
オーナー宅へ、管理物件仕入を目的に訪問したときに、
A君 :
当社は、総業20年、地域で一番歴史のある会社です。
B君 :
この地域で一番目立つ、駐車場の広~い、来店客数NO.1の店舗が当社です。
どちらが、自社の売りをシンプルに説明しているでしょうか。
個人であれ、会社であれ、USPを持つことは大切です。
そしてこれは、作り出すよりも、いまあるものを発掘する方が簡単です。
部屋を探していたお客様は、私たちの会社を選んで仲介を依頼しています。
あるいはオーナー様は、私たちの会社を選んで賃貸管理を任せています。
そのお客様たちは、私たちの、何かのUSPに魅力を感じて依頼したのだと思います。
それを掘り起こして、もっと意識して、シンプルに見込み客に訴えてはどうでしょうか。
・既存客のフォローアップが行き届いている
・24時間の受付で管理している
・スタッフの半分が宅建主任者を持っている
・図面が3枚つづりで見やすい
・駐車スペースが広い店舗
・駅まで迎えに行きます、で立地の悪さをカバー
・平均勤続年数10年のベテランが多い
自社のUSPを掘り起こす作業を、社内のミーティングでやってみてください。
それは、「強みに気づき」 → 「認めて」 → 「伸ばす」 作業です。
参考までに、
「ドミノピザ」のUSPは、
「出来たてあつあつのピザを、30分以内にお届けします。保証します。」 です。
ビザのソースが旨いとか、トッピングがユニークとか謳っていません。
そんなビザは沢山あるからです。
M&MチョコレートのUSPは、
「手に溶けないチョコレート」 です。
美味しいチョコレートは多くあるけど、手に溶けてべっとりするのが当たり前だったんですね。
ヒントは、私たちがお客様に与える「利点」にあるようです。
さて、「利点」とは・・・・・?
次回は「利点」のお話です。
なぜ、私たちの賃貸管理会社が選ばれるのか への14件のコメント