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物納とは、物納申請をして完了するものではなく、物納が適格となるように条件を整備して、国から物納の収納の許可を受け、収納の通知を受けて始めて納税が完了するものです。
当然、国は物納で受けた財産を売却して換金しなければなりませんから、国は売却可能な財産でなければ物納の許可を出しません。
民間での売却の時には、売り主と買い主の間で条件の話し合いができるので、完全な状態ではなくても売買価格で融通をつけ売買を決めることもできます。
しかし、物納の場合には国が求める状態に完全にもっていかなくては物納の許可はでません。不動産物納に精通していることと相続税に精通していることが必要で、なかなか一般の不動産会社には困難な作業でした。
そこで、平成3年以降のバブル崩壊に伴い、物納件数が増加するにつれ、この業務を専門に扱う物納専門会社と呼ばれる不動産会社が登場してきたのです。
また底地買い業者とは、バブル期に暗躍した?地上げ業者をイメージさせますが、最近は昔ながらの地上げ業者は少なくなりました。一言で違いを言えば、バブル期の地上げは、まず底地を購入し借地人に対して圧力をかけ売却を迫るというような方法でしたが、近年の底地買い業者といわれる業者は、まず底地を地主から公示価格の一割程度か相続税の二割程度で購入し、借地人に対してその購入した底地を相続税の借地権割合で売却し、キャピタルゲインを得ることを生業としています。
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