平成16年度税制改正のポイント　〜　譲渡損益の損益通算廃止　〜　　 　 　今回のポイントは、不動産の売却損の損益通算が認められなくなったことでしょう。昨年までは、貸付不動産などを売却し損失がでた場合には、その年の給与や不動産所得や事業所得などその他の所得の黒字と通算することができ、税金を減らすことができました。ところが、平成16年1月以後の不動産の売却損は、不動産の売却益としか通算することができなくなりました。家主さんにとっては大きな打撃と言えます。特にバブル期から平成の初期に購入した家主さんにとっての痛手が大きいでしょう。    また、青色申告特別控除の引き上げにも注意が必要です。いままで55万円だった特別控除を平成17年以降65万円に増額されます。注意すべき点は、複式簿記でない場合の10万円の控除は据え置かれましたが、簡易な簿記の45万円控除は廃止になります。今後は複式簿記による場合のみ税務メリットが与えられることになりますので、きちんと帳簿をつけることが必要になります。