空き室対策の順序について


  まず下の図をご覧ください。


  秤の左側には、オーナー所有の賃貸物件の価値を決めるものが乗っています。
賃貸住宅の価値を決めるのは「立地」「建物」「設備」「サービス」です。片や右側に乗っているのが、この賃貸住宅に住むための対価です。
それは「賃料」「賃貸条件」のふたつです。

空き室対策を整理するときに大切なのは、この秤のバランスがとれているかどうかです。そして空き室が長く続いてたとしたら、その原因の多くは、オーナーの知らない間に秤のバランスが右に傾いてしまっている、ということです。

それを是正するには物件の価値を高めるか、賃料値下げや条件を緩和する、のふたつしかありません。
 空き室対策の手順を考えたときに、ケースにもよるので一概に言えませんが、まず手をつけるべきは左の「サービス」を向上させることです。
エントランスや通路・階段を常にピカピカにしたり、永く住む入居者にメリットを与えるなど、サービスの質を高めることが第一です。

次に「設備」と「建物」について、低予算で付加できることを考えます。セキュリティに関する設備はや、外観の見栄えも工夫のしようがあるはずです。

それでもバランスが悪いなら、「賃料」を下げる前に「賃貸条件」を考えるべきです。入居費用(敷金・礼金・保証金など)を少なくする、フリーレントにする、あるいはペットや年齢や国籍などの制限を緩和するなどです。

「賃料」の値下げは、サービスや設備など、やるべき事をやった上で最後に取る手段ではないでしょうか。

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