盗難防止を考える 警視庁によりますと、2002年の全国の重要窃盗犯件数は年間48万件を超えていて、年々悪化しています。通常の住宅への侵入盗では70%以上が窓ガラスを割っての犯行ですが、賃貸住宅の場合は玄関ドアから鍵をピッキング等で開け侵入するのだそうです。 賃貸住宅は、 ・独身者が多い。 ・短期的に入れ替わる。 ・日中はほとんど人がいない。 ・知らない人たちの出入りが多く荷物を持ち出しても怪しまれない。 ・扉や部屋の構造が同じ。 などの窃盗犯にとっての好条件が重なっているのです。 階数別では意外にも最上階の部屋がいちばん被害に遭うことが多いそうです。目立ちにくい裏側(駐車場など)から侵入して非常階段などで最上階に登り、短時間で作業を終わらせます。つまり上層階の方が人目につきにくく、安心して犯行に及べる、という訳です。 このように人目に触れないで作業ができる死角のある賃貸物件が狙われやすく、同じ物件で何度も被害に遭っているケースもあるようです。窃盗犯はほとんどのケースで下見を行っていて、万一の場合に備えて武器を携帯し、単独ではなく複数で行動している、とのことですから、下手に出くわすと怪我をしたり最悪の場合は命も失いかねない、という恐れがあります。 そこで窃盗犯に狙われにくい賃貸住宅にするアイディアをいくつか紹介させていただきます。 ○センサーライトをつける。 物件の入り口や廊下などに、人の動きを感知してぱっと明るくなるライトをつけておくと、もっと周りに仕掛けがあるようにも思え、窃盗犯にイヤがられます。 直接に防犯とは関係ありませんが、ワンルームマンションなどで喜ばれる設備として、各室の玄関の中側のセンサーライトは人気があります。一人住まいは帰宅時、玄関の明かりが消えているのが通常ですから、荷物を持って室内に入ったときにぱっと明かりがつくと安心できるのだそうです。 ○入居者の意識を高める。 被害に遭うのは入居者なのですが、侵入盗にた対する認識は案外と低いものです。 賃貸住宅が狙われやすいのは、入居者同士が顔見知りではないので、知らない人が物件内に出入りしても不審に思われない、という理由があります。 そこで物件内で人に会ったら顔を見て挨拶することを奨励してみましょう。また、オートロックがある物件の場合は、一緒に入ろうとする人に声をかけるようにも呼びかけましょう。 ○防犯カメラを設置する。 たとえダミーでも効果はあると思われます。エントランスやエレベーター入り口、非常階段の登り口など、明るくすることはもちろんですが、目立つように防犯カメラを取り付ければ、下見にきた犯人は狙いにくくなるはずです。もちろん入居者には事前に断っておく必要があります。 いまや「セキュリティは入居対策のための重要課題」と言われます。「安心して暮らせる環境を提供するのが貸主の責務」とも言われます。費用を掛けすぎることなく、アイディアで、盗難に遭いにくい賃貸住宅を目指したいものです。ます。 船橋市・鎌ヶ谷市・白井市の不動産 |